ASEAN国防相会議直前に中国が西沙で拘束の漁師を解放 越国防相

http://sankei.jp.msn.com/world/china/101011/chn1010111959008-n1.htm
 ベトナムのフン・クアン・タイン国防相は11日、南シナ海西沙(英語名パラセル)諸島周辺で9月に中国に拿捕、拘束されたベトナム漁船の漁師9人が、10日に無条件で解放されたことを明らかにした。ハノイでの東南アジア諸国連合ASEAN)国防相会議の休憩時間に共同通信に語った。

 防相は、中国も参加するASEAN拡大国防相会議の直前に解放されたことについて、中国側が「非常に人道的な態度を示した」と歓迎した。漁船は9月11日に拿捕され、ベトナムは漁師の即時、無条件解放を要求、中国側は罰金支払いを求めていた

 西沙諸島は中国が実効支配し、両国が領有権を争っている。周辺では中国によるベトナム漁船の拿捕が多発している。(共同)

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□ 中国がベトナム漁船を拿捕、漁師9人拘束 西沙諸島周辺で

この南シナ海の島の領有権では以下のような記事がありました。
露、カムラン湾再進出 越と基地使用合意へ 露紙

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101008-00000117-san-int


カムラン湾周辺地図(写真:産経新聞

 【モスクワ=佐藤貴生】ロシアの有力紙「独立新聞」は7日付で、ロシアが南シナ海に面するベトナム南部、カムラン湾の海軍基地の使用再開に向け、近く同国と合意する可能性があると伝えた。南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島、パラセル(同・西沙)諸島などでは、中国とベトナムなど周辺国が領有権問題を抱えており、ロシアの基地使用再開は中国の警戒を招く可能性もある。

 同紙はロシア国防省当局者の情報として、10月下旬のメドベージェフ大統領のベトナム訪問時に、基地使用再開に向けた合意文書が交わされる可能性があると報じた。同当局者は「政治的決定がなされてから3年間で、使用再開の準備が整う」としている。

 旧ソ連は1979年、25年間を期限とするカムラン湾基地の無償使用協定をベトナムと締結した。その後、ベトナム側が協定更新の場合には有償に切り替える方針を示したことから、露太平洋艦隊は2002年5月に撤退、東南アジア唯一の拠点を失った

 ロシアのカムラン湾基地使用再開には、東南アジア諸国連合ASEAN)域内でのロシアの存在感を強めて、原子力発電や地下資源、兵器などの市場を確保しようとする狙いがうかがえる。オバマ米政権もASEAN重視の政策に転換し、南シナ海への関与姿勢を示している。

 また、ベトナム側にも、ロシアを南シナ海に関与させることで、スプラトリー、パラセル両諸島の領有権をめぐり対立する中国を牽制(けんせい)する思惑があるとみられる。国営ベトナム通信によると、パラセル諸島周辺で9月中旬、ベトナムの漁船が中国当局に拿捕(だほ)され、漁師9人が拘束される事件が発生、ベトナム側が解放を要求している。

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で、釈放と合わせたように流れた記事がこれ。
露のカムラン湾使用再開を否定 越外務省

http://sankei.jp.msn.com/world/europe/101011/erp1010112008002-n1.htm
 ベトナム外務省は11日、ロシアが南シナ海に面するベトナム南部カムラン湾海軍基地の使用再開に向けた調査を終えたなどと報道されたことについて、ベトナムカムラン湾の軍事利用について外国と協力しないとの考えを何度も表明している」と否定する報道官のコメントを発表した。

 報道官は「ベトナムカムラン湾を国家の防衛と建設に役立たせる可能性を探っていく」と述べた。

 ロシア海軍旧ソ連時代に同基地に駐留していたが、2002年に撤退した。ロシアの一部メディアは今月、ロシアがカムラン湾海軍基地の使用再開でベトナム側と近く合意する見通しだなどと伝えていた。(共同)

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対日では中ロが嫌な感じで足並みそろえてますが、南シナ海ではまた事情が違うようですね。

ところで一つ前のエントリの南沙、西沙諸島の領有権を中国と争うベトナムのフン・クアン・タイン国防相南シナ海情勢に一切言及しなかったというのはロシアの力を借りて解決したから、日本に用はないよという意味かもというのは考えすぎでしょうか。