「何もなかったと報道を」中国デモ取材に公安職員

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101023-00000585-san-int
産経新聞 10月24日(日)7時8分配信


反日デモが呼びかけられた文廟広場入り口。広場の周囲には警戒線が張られ、警察隊が警備にあたって立ち入りを禁じた=23日午後 、四川省徳陽市(身柄拘束の後に公安の車に乗せられて徳陽市内から強制退去させられる際に河崎真澄撮影)(写真:産経新聞

 【徳陽(中国四川省)=河崎真澄】学生らがインターネットで反日デモを呼びかけていた中国四川省の徳陽市で23日、記者(河崎)を含む日本人記者ら数人が公安当局に身柄を拘束され、現場での取材活動を妨害された。中国各地での反日デモを押さえ込むと同時に、国内外、とりわけ日本のメディアを警戒し、報道規制に躍起になっている現状を肌身で感じた

[フォト]「中国の反日デモ暴徒化、日本企業は政府と共同抗議せよ」

 記者は、現地時間正午(日本時間午後1時)すぎから約2時間にわたり屋内に閉じこめられ、その後、公安当局の車で徳陽市郊外に運ばれ、市外に直ちに立ち去るよう命じられた。

 記者が、デモ集合場所に指定されていた市中心部の文廟(びょう)広場の周囲を、ゆっくり歩きながら取材していると、公安職員を名乗る男2人がパスポートの提示を求めてきた。新聞記者と分かると、直ちに取材を中止させ、車に押し込むようにして身柄を拘束した。

 連行された先は、付近のホテルとみられる建物に臨時に開設したという公安当局の取調室だった。すでに日本の記者数人と欧米人とみられるカメラマン1人がおり、全員パスポートや記者証を入念にチェックされて、外出を禁じられた。この間、携帯電話やパソコンの使用などは禁じられなかった。

 拘束した理由について、幹部とみられる公安職員は「日本人の安全を確保するための措置だ」と説明した。すぐに解放するよう交渉したが、午後2時近くまで部屋に閉じこめられた

 その後、公安の小型バスに乗り込むよう指示され、車中から文廟広場を撮影することが許可された。デモが予告されていた午後2時ちょうどに広場前を通過し、公安職員は、厳重な警戒態勢が敷かれ、学生らの姿は見えないことを強調した。市内の大学の周囲も走り「学生らの間に異常は何も起こっていない」と説明し、「徳陽では何もなかった」と報道するよう記者らへの説得を試みた

 それから30分もたたずして、約100人の若者が、「祖国は皆の声が必要だ」などと書かれた赤い横断幕を掲げ、行進を始めたのだった

【関連記事】
「反共」前夜の反日デモ
「何もなかったと報道を」中国デモ取材に公安職員
産経記者ら「前線取調室」に拘束 中国デモ取材で
中国が尖閣「領有権」棚上げを打診 日中首脳会談に向け環境づくり
綿陽でも反日デモ 若者らが暴徒化 交流中止の動きも
【ウェブ立志篇】「しがらみがない」市場が新技術の苗床に

最終更新:10月24日(日)9時28分

Yahoo!ニュース関連記事

・ 中国・四川省徳陽で約1000人が反日デモ動画(日本テレビ系(NNN)) 8時34分
中国当局、本紙記者ら一時拘束 安全確保理由に取材妨害写真(産経新聞) 7時56分
中国当局、取材中に拘束 報道規制に躍起、肌身で(産経新聞) 7時56分
・ 中国・四川省徳陽で反日デモ 当局厳戒態勢動画(日本テレビ系(NNN)) 23日(土)18時35分
・ 産経記者ら「前線取調室」に拘束 中国デモ取材で写真(産経新聞) 23日(土)17時28分

こちらは産経新聞ですが、徳陽の名前は朝日新聞でも出てますね。
共産党・政府への直接批判も 中国各地で反日デモ

http://www.asahi.com/international/update/1024/TKY201010240228.html
2010年10月25日0時22分


24日午前、中国甘粛省蘭州で起きた反日デモで、「日本製品ボイコット」などと書かれた日の丸を手にした若者たち=市民提供

 【南京=奥寺淳、重慶=峯村健司】中国西部の甘粛省蘭州と陝西省宝鶏で24日、日本への抗議デモがあった。地元住民らの目撃情報によると、蘭州では100人以上の若者らが「日本製品ボイコット」などと叫んで行進。宝鶏では約2千人の若者らがデモに参加した。「多党制を導入せよ」「住宅が高すぎる」といった横断幕も掲げられ、中国共産党・政府を直接批判する訴えが現れ始めた

 23日には四川省徳陽でデモが起きており、中国当局はデモ封じ込めに各地で厳戒態勢を敷いたが、収入格差などの問題が深刻な内陸部の中小都市で2日続けてデモが起きた形だ。反日に紛れて、当局への不満も噴出し始めた事態に、指導部は極めて神経をとがらせているとみられる。

 宝鶏は16日にデモがあった陝西省省都西安から西に約170キロにあり、人口370万人。鉛生産が盛んな工業都市だが、沿海部の都市に比べると収入水準は低い。役人の腐敗や不動産価格の急激な上昇に対し、市民からは不満の声が出ているとされる。

 目撃者によると、デモ隊は反日スローガンは赤色の横断幕、中国政府への批判などは緑と青の布と区別して行進を始めた。共産党の一党支配体制への批判のほか、「馬英九台湾総統)、大陸はあなたを歓迎する」との文言もあったという。治安当局は横断幕を没収。数名が連行されたとの情報もある。

 一方、デモの呼びかけがあった江蘇省南京では24日、100人ほどの若者らが集まったが、治安当局に排除された。重慶でも大学当局が学生の集団での外出を禁じるなどの措置でデモを封じ込めた。

 これに先立ち、中国外務省の馬朝旭報道局長は23日夜、日中関係改善に向けた22日の前原誠司外相の発言に「留意する」との談話を発表。「日本とともに努力し、戦略的互恵関係を推進させたい」とした。

アサヒ・コムトップへ
・ ニューストップへ
・ この記事を利用したブログ一覧

キーワード:
反日デモ
戦略的互恵関係
ボイコット
四川省
日中関係

こんな記事も

・ 中国・蘭州で反日デモ 1時間で解散させられる(10/24)
・ 政府、中国反日デモへの過剰反応控える(10/18)
・ 中国・武漢でも反日デモ ネットで呼びかけ数百人集まる(10/18)
・ 首相、中国側に安全確保求める 四川の反日デモで答弁(10/18)
反日デモに「日中両政府、冷静に対応を」 岡田幹事長(10/17)

・ 特集:尖閣諸島問題
・ 上海万博特集
・ 人民日報ニュース
・ アジア記事一覧
・ 中国特集

中国の民主化を求める声は正しい方向だと思います。小さなブログながら応援いたします。