ビンラディン容疑者、トラボラに潜伏 拘束の好機逃す

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101113-00000007-cnn-int
ドイツ・ハンブルク(CNN) 国際テロ組織アルカイダの最高指導者オサマ・ビンラディン容疑者の追跡、捕そくの任務に当たっていたドイツの対外情報部門の元責任者は12日、米軍が2001年12月にパキスタン国境に近いアフガニスタン東部の山岳地帯トラボラで実行したアルカイダ掃討作戦に触れ、ビンラディン容疑者が現地で米軍の空爆を目撃していたとの事実を明らかにした。CNNとの会見で述べた。

内務省でテロ対策部門の責任者を務めていたアウグスト・ハニング氏が証言したもので、北大西洋条約機構NATO)高官が先月、同容疑者は生きており、パキスタン内に隠れているとの見方にも同意した。ビンラディン容疑者が01年12月時点でトラボラに潜伏していたことについては米議会報告書などで指摘されていたが、同氏の発言は空爆の現場近くに居合わせたことを新たに明らかにする内容となっている。

ハニング氏は、現在の居場所についてアフガン国境沿いのパキスタン北西部のペシャワル市に近い部族地域と推測。パキスタン政府は国内潜伏を一貫して否定しているが、ハニング氏はパキスタン軍統合情報局(ISI)の一部グループがビンラディン容疑者をかくまっているとの見方を示した。同容疑者がパキスタン内に潜伏している限り、同国は米国からテロとの戦いでの支援を期待出来るとも分析した。

ビンラディン容疑者がトラボラにいたとの情報の詳しい出所については触れなかった。トラボラ空爆から無事に逃れたとの情報は、同容疑者の動向を追っていた複数の工作員から得ていた。潜伏先に関する情報は常に入手していたが、数日後もしくは数週間後に伝えられるのが欠点だったとも振り返った。結果的に、捕そくを目指す作戦の迅速な実施には結びつかなかったとしている。ただ、米軍などによるトラボラでの作戦実施中、ビンラディン容疑者は現地を離れていなかったとも強調した。

ハニング氏はまた、トラボラ地区から逃れた後、同容疑者の追跡は一層困難になったとも指摘し、トラボラでの作戦前もしくは遂行中が捕そくの大きな好機だったと述べた。また、同容疑者のアルカイダでの現在の役目については、作戦実行には加担していないが、戦略的な決定は行っているとも語った。

仮にパキスタン内で拘束された場合、一部のパキスタン国民が同容疑者を英雄視してもおり、身柄送還などを求めるであろう米国との間に外交的な問題が起きるとも指摘。同容疑者のパキスタン内の潜伏は米国にとっては、アフガン駐留米軍を安全に撤退させる前に決着が必要な問題だとし、米軍撤収はアルカイダにアフガンへの復帰を許す機会になることへの懸念を示した。

ビンラディン容疑者がアフガンに戻った場合、同国で反政府武装闘争を続けるイスラム勢力タリバーンは国際的な聖戦の指導者であることを踏まえ、見捨てるような行動はしにくいとも分析した。

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ビンラディン容疑者取り逃がす=前米国防長官が増派拒否−上院調査報告書
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20091130/p3
でも遺書まで書いていたと言っていたので、そんなに目新しさは感じませんが。

ところでパキスタンタリバンに関しては、
パキスタンタリバン幹部を国外移送禁止に 対米不信反映
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20100308/p3
と言っていましたが、ビンラディンタリバンなんでしょうか、アルカイダなんでしょうか。謎です。