平和賞授賞式、イラン・キューバ欠席へ 中国の要請受諾
http://www.asahi.com/international/update/1116/TKY201011160099.html
2010年11月16日10時23分【ロンドン=伊東和貴】ノルウェーの公共放送NRKによると、来月にオスロである中国の人権活動家、劉暁波(リウ・シアオポー)氏へのノーベル平和賞授賞式について、イラン、キューバ両国が欠席の方針を固めた。授賞に反発する中国政府が欠席を求めたのに応じた。一方、日本を含む数カ国が締め切りが過ぎても出欠回答を留保する異例の事態となっている。
12月10日の授賞式には各国の駐オスロ大使が招待されている。服役中の劉氏を「犯罪者」と呼ぶ中国政府は、各国に書簡などで欠席を要請。崔天凱外務次官が「誤った選択をすれば、結果に責任を負わなければならない」と述べるなど、経済力を背景に「踏み絵」を迫っていた。
ノーベル賞委員会への出欠回答期限は15日だったが、オスロの日本大使館は政府の指示待ちで「まだ検討中」。地元メディアによると、インド、パキスタン、インドネシア、スーダンも同様の理由で回答を留保した。期限の延長を求めた国もあるという。
ロイター通信などによると、米国、英国、ドイツ、フランスは参加する予定。他の欧州諸国も出席する見通し。
尖閣諸島を巡って悪化した対中関係の改善を急ぐ日本は、13日に日中首脳会談にこぎつけたばかり。回答の遅れは中国を刺激しない狙いとみられるが、もし欠席を決めた場合は、国内外から「人権軽視」と批判されかねない。
イランでは2003年に同国の女性弁護士で人権活動家のシリン・エバディ氏が平和賞を受賞した際、保守派が反発した。社会主義国キューバは、米国から政治犯の釈放を求められており、両国とも中国と境遇が似ている。
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日本も人権を重視してもらいたいですね。