国連「深い懸念」表明 コートジボワール政情混乱

http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/101205/mds1012051007002-n1.htm


4日、アビジャン市内で威嚇射撃して群衆を追い散らす兵士(AP)

 国連の潘基文事務総長は4日、コートジボワール大統領選で現職バグボ氏と対立候補のワタラ元首相の双方が「就任」宣誓し政情が混乱していることについて「深刻な懸念」を表明する声明を出した。

 潘事務総長はコートジボワールの平和と安全を維持するため、国連は全力を尽くす」として、国民に平静と忍耐を保つよう求めた

 国連はワタラ氏が勝利したとの選挙管理委員会の発表を「透明で信頼性がある」と認めており、声明は「国際社会も広く支持している」と強調した。(共同)

どうもこの問題間違えると大きな問題になりそうです。まず双方が「就任」宣誓しと言うことですが、状況は違います。同じく産経新聞
元首相も大統領「就任」 コートジボワール混迷

http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/101205/mds1012050844000-n1.htm


 4日、コートジボワールアビジャンにある大統領府での就任宣誓で、親指を立て笑みを浮かべるバグボ氏(ロイター)

 コートジボワールからの報道によると、同国憲法評議会が大統領選の決選投票で勝利したと認定した現職バグボ氏が4日に就任宣誓をした数時間後、敗れたとされた対立候補のワタラ元首相が独自に「就任宣誓」を行った。

 同国の政情混迷は深まる一方で、2002〜03年の内戦で分断された南北間の衝突再燃への懸念が強まっている。

 ワタラ氏は現地に展開する国連平和維持活動(PKO)部隊が警備する最大都市アビジャンのホテルで「宣誓」した

 一方、バグボ氏は就任宣誓後「私には国の主権を守る責任がある」と述べ、国際社会からの懸念や批判について「重大な干渉」と反発した。

 北部の旧反政府勢力「新勢力」のほか、国連や米仏などもワタラ氏が勝利したとする選挙管理委員会の発表を支持。抗議行動を行っているワタラ氏の支持者は「クーデターだ」とバグボ氏を批判しているという。(共同)

国連総長は選管発表支持=コートジボワール大統領選
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20101205/p1
のエントリにも書きましたが、見てのとおり国連はワタラ氏支持のようです。で、上のエントリ、

選管によると、得票率はワタラ氏が54.1%、バグボ氏が45.9%
憲法評議会によれば、バグボ大統領の得票率は51.4%で、ワタラ氏は48.6%

と書きましたが、朝日新聞によると、
コートジボワール大統領選、一転「現職再選」 野党反発

http://www.asahi.com/international/update/1204/TKY201012040309.html

2010年12月4日23時0分


ワタラ氏支持者の抗議活動=ロイター

 アフリカ西部コートジボワールで10年ぶりに行われた大統領選で、同国憲法評議会は3日、現職バグボ氏(65)が再選されたと発表した。中央選挙管理委員会が2日に野党候補の当選を発表したが、選挙結果を最終認定する同評議会が「一部で不正があった」として覆した。バグボ氏は4日、就任を宣誓した。野党側は反発している。

 大統領選は10月の第1回投票で決まらず、11月28日にバグボ氏と、野党・共和連合を率いるワタラ元首相(67)の上位2氏による決選投票があった。選管は2日、得票率54%だったワタラ氏の当選を発表した。

 ところが同評議会は3日、ワタラ氏の地盤で不正投票があったとして、7選挙区分の開票結果を無効にした。このためワタラ氏の得票率は49%に減り、逆に同51%に増えたバグボ氏の当選が決まった

 評議会はバグボ氏寄りの姿勢で知られ、ワタラ陣営は反発している。ソロ首相は4日、「当選者はワタラ氏だ」と述べ、辞任する考えを示した。

 支持者間の争いの激化が懸念され、3日までに対立で15人が死亡。バグボ氏の当選発表後も、最大都市アビジャンで治安部隊が市民に発砲して2人が死亡した。

 バグボ氏は2000年の大統領選で当選。その後、内戦などを理由に大統領選は実施されず、05年に任期が切れたバグボ氏が大統領職にとどまっていた。(ジュバ〈スーダン南部〉=古谷祐伸)

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そんなうまい事選挙区で票が割れてるのかなと思ったんですが、毎日新聞
コートジボワール 2氏が大統領就任宣誓 混乱広がる

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101205-00000025-maip-int
毎日新聞 12月5日(日)21時31分配信


コートジボワールの地図

 【ヨハネスブルク高尾具成】コートジボワールで先月28日に行われた大統領選の決選投票で、再選を狙う現職と野党候補が4日、ともに勝利宣言し、大統領就任を宣誓した。国土を南北に分断した内戦(02〜03年)後初の大統領選は和平の象徴と期待されたが、南北それぞれの勢力を代表する2人がともに「大統領」を名乗る異常事態に、戦闘再燃への懸念が強まっている

 大統領選は10月31日に第1回投票があり、14人が立候補。過半数を得た候補がおらず、南部に拠点を置く現職のバグボ大統領(65)と、北部の旧反政府勢力に支持された野党指導者のワタラ元首相(68)の上位2人が決選投票に臨んだ。

 選管は2日、投票総数の54%を得たワタラ氏が、45%のバグボ氏を破って当選したと発表した。しかし、バグボ氏陣営はワタラ氏陣営の「不正」を主張。選挙結果を最終認定する憲法評議会は3日、ワタラ氏の地盤の北部で「投票行為の妨害や暴力があった」として選管発表を覆し、バグボ氏を当選者とする決定を下した。

 バグボ氏は4日、最大都市アビジャンの大統領官邸で宣誓式を決行。一方のワタラ氏も数時間後、同市内のホテルで国連平和維持活動(PKO)部隊に守られながら就任を宣誓し、バグボ政権で首相を務めていたソロ氏の続投を認めた。

 選管発表を覆した憲法評議会は「親バグボ」の機関として中立性が疑われており、国連や米国、フランスは「ワタラ氏当選」の選管発表を支持。これに対し、バグボ氏は4日、「私には主権を守る責任がある」と述べて反発を強めている。

 現地からの報道によると、決選投票後の1週間で、両陣営の衝突や治安部隊の発砲で少なくとも17人が死亡。アフリカ連合(AU)は事態収拾に向け南アフリカのムベキ元大統領をコートジボワールに派遣した。

 同国では02年、北部で「新勢力」と称する反政府勢力が武装蜂起し、内戦に突入。03年の停戦後も和平プロセスは停滞し、南北間で合意された大統領選は再三延期されてきた。

【関連記事】
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NEWS25時:コートジボワール 政情混乱、首相が辞意
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最終更新:12月5日(日)21時50分

毎日新聞

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・ <コートジボワール>2氏が大統領就任宣誓 混乱広がる写真(毎日新聞) 5日(日)21時11分
・ 2候補が大統領就任宣誓の異常事態 コートジボワール(CNN.co.jp) 5日(日)12時3分
・ 2人が「大統領」就任=コートジボワール、異常事態に(時事通信) 5日(日)10時4分
・ <コートジボワール>バグボ氏大統領再選 首相、反発し辞意(毎日新聞) 4日(土)23時38分

ということできっと北部のなかから開票結果を無効にした選挙区をだしたんでしょうね。

現地の状況はCNNから
2候補が大統領就任宣誓の異常事態 コートジボワール

http://www.cnn.co.jp/world/30001115.html
コートジボワールアビジャン(CNN) 西アフリカのコートジボワールで行われた大統領選の結果、現職バグボ氏と、対立候補のワタラ元首相の両者がともに4日、就任宣誓するという異常事態が発生し、国内政情が緊迫化している。

これを受けて同国最大都市アビジャンでは4日午後7時に外出禁止令が出され、2002年の内戦時に発生した武力衝突の再燃への懸念が強まっている

2日に実施された大統領選の決選投票後、同国選挙管理委員会は得票率54%だったワタラ氏の当選を発表。ところが憲法評議会は3日、ワタラ氏側に不正があったと指摘し、ワタラ氏の得票率は49%、バグボ氏は51%だとしてバグボ氏の再選を発表した。

バグボ氏は国際社会から非難を受けつつも4日、就任宣誓を強行。テレビ中継された就任宣誓で、同氏は「過去数日にわたり、深刻な内政干渉が行われている。国家主権は守らねばならないと述べ、抵抗の構えを見せた。

一方その数時間後、敗北したとされた対立候補のワタラ元首相も「就任宣誓を行った」と記者団に発表している。

国際社会は選管の発表結果を支持しており、国連、アフリカ連合(AU)、旧宗主国フランス、米国などがバグボ氏に対し、ワタラ氏の当選を認めるよう求めている

この数日間で支持者間の争いが激化しており、アビジャンでは複数の衝突が発生した。

アビジャン毎日新聞の地図にありますね。

選管発表が2日だったというのもポイントのようですね。
憲法評は現職「当選」…コートジボワール緊迫

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101204-00000708-yom-int
 【ヨハネスブルク=中西賢司】西アフリカのコートジボワールで11月28日に行われた大統領選の決選投票について、同国の最高司法機関である憲法評議会は3日、現職のローラン・バグボ大統領(65)がアラサン・ワタラ元首相(68)を破って当選したと発表した。

 しかし、選挙管理委員会は2日にワタラ氏が当選とする暫定結果を発表していたため、憲法評議会の決定にワタラ氏の支持者が猛反発。バグボ氏は4日に就任式を強行する構えで、政情が緊迫している。

 ロイター通信などによると、選管が発表した暫定結果では、ワタラ氏が得票率54%に対しバグボ大統領は46%だった。しかし、バグボ大統領寄りとされる憲法評議会は、選管発表は期限の1日までに行われなかったので無効だとして、バグボ氏を当選者と発表した。

 最大都市アビジャンでは3日、ワタラ氏支持者がタイヤを燃やすなどの抗議行動を繰り広げた

しかしアビジャンは南部ですが、ワタラ氏支持者がいるんですね。まぁそこまで簡単な構図だったら北部が独立して内戦終わってますよね。

最後に問題の根深さをうかがわせる記事を
憲法評議会「現職が再選された」 二転三転 コートジボワール大統領選

http://sankei.jp.msn.com/world/america/101204/amr1012041252011-n1.htm

アビジャンで行われた集会で大統領候補のローラン・バグボ氏の写真を掲げる支持者ら(11月22日撮影)=ロイター

 西アフリカ・コートジボワール憲法評議会は3日、11月28日に行われた大統領選の決選投票で、現職ローラン・バグボ氏(65)が野党のアラサン・ワタラ元首相(68)を破り再選されたと発表した。選挙管理委員会は2日、ワタラ氏が当選したとの暫定結果を発表していた。

 同評議会の説明では、問題が見つかった複数の州の開票結果を無効にしたため結果が逆転した。国内法上、評議会の結論に異議を申し立てる方法はなく、バグボ氏の当選が決まることになるが、ワタラ氏陣営は猛反発。支持者間の衝突が激化するなど今後、政情混乱が一層深まりそうだ。

 一方、現地の国連代表は3日、勝利者はワタラ氏だと表明した。政治情勢をめぐる国際社会の懸念が強まっているが、バグボ氏側がどう対応するかは不透明だ。(共同)