EU、対中国武器禁輸継続へ 平和賞授賞式への圧力は逆効果

http://sankei.jp.msn.com/world/europe/110106/erp1101062038002-n1.htm

 【ロンドン=木村正人】欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障上級代表が昨年12月、対中国武器禁輸措置の見直しを提案したが、禁輸措置は継続される見通しが強まっている。フランスやスペインが解禁を求めているのに対し、対米関係を重視する英国や旧共産圏の加盟国が反対しているためだ。中国がノーベル平和賞授賞式に出席しないよう圧力をかけたことも逆効果になったようだ。

 財政状況が悪化するスペインを訪問中の中国の李克強副首相は5日、サパテロ首相と会談し「状況をみながらスペイン国債を買い増したい」と述べた。李副首相は、スペイン石油大手とのブラジル油田開発など総額75億ドル(約6150億円)の取引に調印した。

 このあとドイツや英国を歴訪する李副首相は武器禁輸措置の解除を求める中国側の立場を説明するとみられる。英国はヘイグ外相が「解禁する考えはない」と断言する反対派の中心勢力で、メルケル独首相はシュレーダー前首相と異なり解禁にはやや慎重とされる。

 EUの前身である欧州共同体(EC)は1989年の天安門事件を受け、対中国武器禁輸を実施。イラク戦争をめぐり米国と欧州の溝が鮮明になった2004〜05年、武器輸出国のフランスやドイツが解禁を訴えたが、日米の猛反対で撤回した経緯がある。

 アシュトン上級代表はEUの共通外交を担当する欧州対外活動庁が新設されたのに伴って、昨年12月のEU首脳会議で対中国・ロシア・米国の外交方針案を提出。武器禁輸措置が「外交・安全保障でEUと中国の協力を強化する上で大きな障害になっている」と明記し、禁輸措置を解除して武器輸出に関する行動規範を適用する考えを示した。

EUの対中武器禁輸、近く解除も=英国など態度軟化―仏紙
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20110102/p4
とあって、ちょっとびびりましたけど、やはり簡単には解除されないですね。