米国の「輸出規制改革」 中国は蚊帳の外

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110124-00000006-xinhua-int
新華社北京】 胡錦濤国家主席の訪米に合わせて、米中政府は11件の合意文書を締結、商業分野でも70件余り、計450億米ドルの調達契約が結ばれた。しかし、こうした巨額の契約から中国が受ける利益はさほど多くない。

19日の米中首脳会談後に発表された共同声明では、米国側が中国側の主な要求に応じていないことが分かる。

共同声明には、「中国は米国が両国間の合同商業貿易委員会(JCCT)での協力を通じて中国の『市場経済地位(MES)』を迅速に承認するとの約束を歓迎する」「中国は米国の進める輸出規制改革について両国が協議することを歓迎する」との表記があった。

北京時間の20日午後、中国の陳徳銘商務相は「米国の対中貿易赤字が高水準で推移している大きな理由のひとつは、米国が対中輸出製品を差別的に扱っていることだ。米政府は口癖のように輸出規制体制を改革すると言っていながら、中国を改革受益国から排除している」と指摘。一国の為替問題だけが貿易不均衡の原因ではないとして、「両国間の協議にはより大きな信頼と公平さが必要だ」と述べた

それでも米国の主要メディアは依然、人民元問題を両国間の最大の懸案と見なしている

19日夜、米国の一部議員が政府主催のパーティーに出席しなかったことについて、外界は「中国の為替政策に対する不満によるものだ」と分析した。

中国は両国貿易の不均衡の主な原因が、対中ハイテク製品輸出に対する米政府の厳しすぎる規制だとの主張を崩していない。中国政府は2009年以降、米国による対中輸出規制の緩和を呼びかけてきた。10年初めにはオバマ政権が輸出倍増計画を発表したものの、対中輸出規制はまだ緩和に至っていない

陳商務相によると、米国は現在、164の輸出対象国への輸出管理を緩和することを検討しているが、この中に中国は含まれていない。今回の両国間の巨額契約も、貿易不均衡問題解決の切り札とはならないだろう。

(翻訳 崔蓮花/編集翻訳 恩田有紀)

【関連記事】
米中企業が航空電子市場で協力 中国から世界に事業拡大
上海市最低賃金を10%引き上げ
中国国資委、中央企業を100社以内に集約へ
超豪華年越しディナーは490万円! 蘇州のホテルが販売
重慶に環境資源取引センタ―、西部地域で初

なるほどそういう見方があるのですね。

EUでも
EU、対中国武器禁輸継続へ 平和賞授賞式への圧力は逆効果
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20110107/p1
というのがありました。またあくまで草案なので単独のエントリにするのは見送ったんですが、
EU、レアアースなどの原料備蓄を計画=草案

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110126-00000927-reu-int
 [ブリュッセル 25日 ロイター] 欧州連合(EU)はレアアース(希土類)を含む原料備蓄を検討する可能性があり、供給制限を行っている国に対して対抗措置を講じることを計画している。

 4月までに実施予定のEUの戦略見直しで使用される書類の草案をロイターが25日入手した。

 草案では、貴重な原料の備蓄計画に関する検討が記されており、欧州委員会はすでに備蓄対象として14種類の原料を特定している。その中には、軍事用光ファイバーシステムなどに使用されるゲルマニウムや、LED(発光ダイオード)照明に使用されるガリウムなどが含まれており、リチウムなど現在では非常に重要とみなされていないものに関しても、将来的に重要度が増す可能性があると指摘している。

 また草案では、原料供給を不正に制限する国を「一般特恵関税制度(GSP)から全面的もしくは部分的に除外する」として、優遇貿易相手国としての地位を取り消すことを計画している。

 ある当局者は、今後草案内容が見直される可能性があると指摘した。

【関連記事】
〔クロスマーケットアイ〕米株高を好感しリスク地合い回復、利上げ観測でユーロも堅調
UPDATE2: NY外為市場=ユーロが対ドルで2カ月ぶり高値、債務問題への警戒感でやや失速
ユーロ圏、各国が安定化への責任を果たすべき=ショイブレ独財務相
欧州市場サマリー(24日)
11月ユーロ圏鉱工業受注は予想上回る=EU統計局

これも中国狙い撃ちじゃないですかね。

まぁ中国は
対中武器禁輸見直し要請…EU高官、加盟国に
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20101222/p9
で、採り上げた記事のように露骨にEUを脅しているわけですが。