エジプト反体制デモ、エルバラダイ氏参加へ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110127-00001019-yom-int
 【カイロ=田尾茂樹】ムバラク大統領の退陣を求める反体制デモが続くエジプト情勢をめぐり、ムハンマドエルバラダイ国際原子力機関IAEA)事務局長(68)は27日、ロイター通信のインタビューで、市民グループが呼びかける28日の大規模デモに参加する意向を示した。

 ノーベル平和賞を受賞した有力者の参加は、デモを一層勢いづかせるとみられる。

 今年9月の大統領選出馬が取り沙汰されるエルバラダイ氏は滞在先のウィーンを27日に飛び立ち、同日中にもカイロに入る。出発に先立ってのインタビューでは、ムバラク大統領について「彼は引退する時期だ」と退陣を求めた

 28日の大規模デモは、会員制交流サイト・フェースブックを通して呼びかけが行われている。エルバラダイ氏は「全土で巨大なデモになるだろう。私も彼らに寄り添う」と強調した。エルバラダイ氏はIAEA事務局長退任後の昨年2月に帰国した際にも市民の熱烈な歓迎を受けた。これまで憲法改正などを訴え、エジプトの民主化を求めてきた。

確かに2月のことはうっすらと覚えていますが、そのときはまさか今みたいなことになるとは思っていなかったので、この話題は取り上げませんでした。
2010/02
エルバラダイ氏帰国 エジプト沸く 大統領選出馬、高い壁

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100221-00000042-san-int
 【カイロ=村上大介】30年近いムバラク大統領(81)の長期政権が続くエジプトで、昨年11月まで国際原子力機関IAEA)事務局長を務め、ノーベル平和賞も受賞したムハンマドエルバラダイ氏(67)に次期大統領選への出馬を求める声が上がっている。約1500人の群衆が19日夕、離任後初めて“凱旋(がいせん)帰国”したエルバラダイ氏を空港で歓迎。同氏も「民主化に貢献したい」と前向きな姿勢だが、同氏の前には高いハードルが待ちかまえている

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 ◆民主化求める声

 2011年9月に予定される大統領選に向けて、高齢のムバラク大統領が依然、態度を明らかにしておらず、次男ガマル氏(46)擁立のうわさも消えない。国民の間には“権力世襲”へ反発が強く、04年の総選挙と05年の大統領選を契機に、「キファーヤ(もうたくさんだ)運動」など従来の政治的な枠組みをはみ出した市民運動民主化を求める声を上げている。

 市民運動には若者も多く、会員制交流サイト「フェースブック」などネット上でエルバラダイ氏に出馬を求める運動も展開。同氏は昨年12月、民主的な選挙が保証されることが条件としつつも、出馬の可能性を示唆する声明を出し、にわかに注目を集めた。

 同氏は18日付の有力独立系紙マスリルヨウムでも「大統領になることより、エジプトに変化をもたらすことが重要だ」と語り、国際的に知名度の高い自らの出馬への動きが、長期政権の続く政治の変革につながるとの見方を示した。

 同氏はカイロ大学を卒業し、外務省に入省。1970年代後半にはイスラエルとのキャンプデービッド合意の交渉にも参加。80年代に国連に転じ、97年、IAEA事務局長に就任。2003年のイラク戦争開戦前にはイラク大量破壊兵器を隠匿している証拠はないと発言し、ブッシュ米政権を激怒させた

 ◆厳しい条件ネック

 ただ、官僚上がりで外国生活が長い同氏には国内の政治基盤はなく、独立系候補に厳しい条件を課す現在の憲法下での立候補は、現実的には不可能に近い

 市民運動野党勢力は、知名度が高い同氏を担ぎ出し、憲法改正を手始めとする民主化要求に勢いをつけようという狙いだ。前回大統領選で旋風を巻き起こした独立系候補、アイマン・ヌール氏はその後、選挙にからむ容疑で逮捕されたが、国際的に知られたエルバラダイ氏には体制側も手を出せないとの思惑もあるだろう。

 1981年に暗殺されたサダト大統領の後を継いだムバラク大統領はイスラム過激派の脅威などに対処しつつ、経済自由化にも一定の成果を出している。だが、一方で与党・国民民主党(NDP)の事実上の一党支配を背景とした権威主義体制や経済格差拡大への国民の閉塞(へいそく)感が高まっている。

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ハードルはかなり低くなっている気がします。体制を変えれば必ずよくなるというものでもないでしょうけど、少なくともいいほうに向かう圧力になればいいと思います。