<中華経済>年間輸出量上回る備蓄、内モンゴル自治区にレアアース備蓄施設

エジプト情勢を追っているうちにレアアース系も記事がたまってました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110210-00000001-rcdc-cn
2011年2月8日、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、中国がレアアースの備蓄施設の建設を進めており、備蓄容量は中国の昨年輸出量の3万9813トンを上回る見通しだと報じた。中国の各メディアが引用して伝えた。

米地質調査局によれば、世界のレアアース埋蔵量の1億1000万トンのうち半分が中国にある。中国が昨年に輸出を制限したあと、豪州や米国などの複数企業が開発再開を検討しているが、新鉱脈の開発には10年ほどかかる。そのため数年間は中国に開発を頼ることになり、欧米諸国はハイテク製品のコストが上昇すると懸念している。(翻訳・編集/JX)

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記事中に内モンゴル自治区という言葉が出てきませんが、自治区で備蓄するって戦略的にはどうなんでしょう。内モンゴル自治区レアアースが採れるからなんでしょうけど。

レアメタルレアアースが含まれるということのようですけど、ちょっと前にはこんな記事もありました。
小型家電のリサイクル制度を検討=レアメタル回収へ関連法も―環境省

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110209-00000091-jij-pol
 環境省は9日、携帯電話やゲーム機などの小型家電のリサイクル制度の検討を始めた。小型家電に含まれるレアメタル希少金属)を効率的に回収するのが狙いで、中央環境審議会が同日、松本龍環境相の諮問を受け、検討のための小委員会を設置。小委の議論を踏まえ、来年の通常国会への関連法案提出を目指す。

 携帯電話やゲーム機、デジタルカメラなどは多くのレアメタルが含まれ、それらの大量の廃棄物は「都市鉱山」とも呼ばれる。ただリサイクルのための法制度がなく、家庭からごみとして出された後は、ほとんどが埋め立て処分されている。

 このため小委では、使用済みの小型家電の回収強化に向けた制度について検討。リサイクルする対象品目や、小型家電回収の際の自治体と事業者の役割分担などを議論する。

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まぁこれは是非やって欲しいですね。リサイクルにも協力したいところです。

最初の記事のあと
中国のレアアースは15年で底をつく、日米から購入する時代も?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110211-00000022-scn-bus_all
 中国メディア経済参考報は10日、「わが国のレアアース(希土類)は残り15年で底をつく」と報じた。

 省エネ・環境保護・新エネルギー・新エネルギー自動車などの分野で注目を浴びるレアアースは、中国にとって重要な戦略性新産業の1つと位置づけられている。トウ小平は1992年、「中東に石油あり、中国にレアアースあり」と語り、その重要性を指摘していた。

 日本はレアアース資源を持たないが、その備蓄量は最多だ。日本は約20年前から戦略的意図をもってレアアースの備蓄を開始し、現在の備蓄量は50年分とも言われる

 日本は現在、中国以外のレアアース供給先の開拓を始めており、ベトナムレアアース資源開発契約に調印したほか、ウズベキスタンと資源開発などで協力を強化することで合意した。

 2010年、中国のレアアース輸出量は3万9813トンで、本来の計画を9555トン上回った。同時にレアアースの密輸も横行し、違法採掘や盗掘などによって資源環境は悪化し続けている。レアアースの密輸総量はすでに1万トンを超える。

 記事は、「わが国のレアアース資源は長期にわたる薄利多売で急激に減少している。南部5省のレアアース資源貯蔵量は150万トンだったが、すでに90万tを採掘し、60万トンを残すのみだ。現在の開発速度で計算すれば15年で底をつく。その時、わが国は日本や米国から元値の100倍以上の価格でレアアース購入を余儀なくされるだろう」と警告した。(編集担当:畠山栄)

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米国のレアアース中国依存の解消には15年かかる―米紙
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20101220/p3
で色々とまとめましたが、日本では、
来年度以降レアアースめど立たず 自動車部品工業会長
とあったのですが、20年まえから50年分の備蓄ですか。どちらが本当なんでしょうね。まぁ朝鮮日報でもそうですけど、海外の記事を読んでいると日本も戦略的に動いてると見られているのが、逆に変な感じがしますがw どちらにせよ中国が、今の速度でレアアースを輸出することはないんでしょうけど。

レアアース特需に沸く豪州
2011.2.10 21:46 (1/3ページ)

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110210/fnc11021021490020-n1.htm
 鉄鉱石や石炭などの資源輸出に沸くオーストラリアで、レアアース(希土類)の探鉱・生産会社に世界の熱い視線が集まっている。昨年、中国がレアアースの輸出を制限したのをきっかけに、オーストラリアのレアアース関連企業は大きなビジネスチャンスを手中に収めつつある。(パース 宮野弘之)

 「5年前には商売にならないだろうといわれたが、すっかり変わった。われわれの見通しは正しかった」。オーストラリアでレアアースの採掘・生産事業を進めるライナス・コーポレーション(本社・シドニー)のマシュー・ジェームス副社長は、自信に満ちた表情で語った。

 ライナスは、西オーストラリア州マウント・ウェルドの鉱山でレアアースを採掘し、マレー半島東部のマレーシア・パハン州クアンタンの工場で精製して輸出する事業を進めている。今年第3四半期に操業を始め、年間1万1千トンのレアアースを生産する。2012年第4四半期からは、年1万1千トンを上積みする。

 昨年末に大手商社、双日との間でまとまった合意では今後10年間、年間94トンを日本に供給する一方、日本からは総額約2億5千万ドル(約206億円)の投資を受け、事業を加速させる計画だ。リーマン・ショックに続く金融危機の影響で資金が滞り、開発中断を余儀なくされたのが嘘のようだ。

 ジェームス副社長によると、同社は双日以外にも、各国企業と2件の同意書を含む計8件の長期供給契約を結んでいる。「中国企業との提携や出資を受け入れるつもりはない」とするが、「中国からのレアアース輸出は今後5年で先細る。環境問題や生産コスト上昇で、中国はいずれレアアース輸入国になる」(ジェームス副社長)と、輸出機会の到来をにらむ。

 豪ノーザンテリトリーノーランズで、レアアース生産計画を進めるアラフラ・リソーシズ(本社・パース)。日本を度々訪れているというスティーブン・ウォード最高経営責任者(CEO)は「いくつかの日本企業と資金面も含めて協議している」と明かす。

 同社は中国企業の出資を受け入れたが、ウォード氏は「われわれにとって日本は最大の顧客だ。中国には今のところ、レアアースを活用するだけの技術はなく、輸入までに時間がかかる」と分析する。

 ウォード氏は「誰もがバスに乗り遅れまいとするが、誰でもレアアースの採掘や生産ができるわけでない」と指摘する。「鉱業だけでなく化学の知識と経験がなければ、高い品質の物はできない。われわれの製品の代替物も簡単にはできない」と語り、今後も同社主導で計画を進める考えを強調する。同社は年内に実現可能性調査(FS)を終え、13年第2四半期の操業開始を目指す。

 価格低下への対応

 一方、“レアアース・ブーム”の先行きを冷静に分析し、将来のレアアース価格低下をにらんだ戦略を立てている企業もある。アルケーン・リソーシズ(本社・パース)が目指すのはプラントの小型化だ。

 レアアースの生産方法は、他の金属と基本的に変わらず、大量生産を目指せば精製施設は大きくなり、コストが増大する。同社のイアン・チャルマース社長は「将来、中国以外の国でフル生産が始まれば、レアアースの価格も下がる。装置を小型化すれば、需要に応じて工場を少しずつ建てることができる」と話す。

 ただ、レアアースにこだわっているわけではない。シドニー郊外のオーストラリア原子力科学技術機構(ANSTO)の研究施設の中に同社の試験プラントがある。チャルマース社長はむしろ、セラミック材料や宝飾品に使用されるジルコニアなどに商機があるとみる。「10年後には、世界中で20%は不足する」(チャルマース社長)と予想しているからだ。

 成長を続ける中国をはじめ新興国の資源需要が高まっていくのは確実だ。商品市況の下落というリスクはあるものの、資源大国オーストラリアの「春」はしばらく続く。

ライナスというと今まで何回か出てきてますね。主に対中ですが。
豪希土類資源を買い漁る中国、ライナス社に過半数出資
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20090514/p11
その後、
豪が外資規制、中国の資源獲得に警戒感
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20090928/p6
ということでした。

ニュースサーチをするとアルケーン・リソーシズというのは今日の時点では見つかりませんね。
http://news-net.ddo.jp/cgi-bin/estseek.cgi?phrase=%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%80%80%E3%83%AA%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%BA&perpage=100&clip=-1&navi=0&attr=&order=_date_

ジルコニアというのは今まで何回か出てます。
http://news-net.ddo.jp/cgi-bin/estseek.cgi?phrase=%E3%82%B8%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%8B%E3%82%A2&perpage=100&clip=-1&navi=0&attr=&order=_date_

ともあれ日本はオーストラリアと話し合いをしているようですね。
海江田経産相、豪政府にレアアースの安定供給を要請

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110211-00000049-reu-int

 2月11日、海江田経済産業相(写真)はエマーソン豪貿易相と会談し、日本政府としてレアアースの安定供給を求めた。昨年9月撮影(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)

 [シドニー 11日 ロイター] 海江田万里経済産業相は11日、当地でエマーソン豪貿易相と会談し、日本政府としてレアアースの安定供給を求めた。

 海江田経産相は会談後、記者団に対し「日本側からは、レアアースの安定供給を要請した」と語った。詳細は明らかにしなかった

 エマーソン貿易相は記者団に対し「安定的で信頼できる資源供給国としてのわれわれの評判はレアアースに及んでいる」と語った

 昨年9月から11月にかけて、中国からのレアアースの日本向け輸出が事実上停止されたことを受け、日本は他の供給手段の確保を目指している。

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詳細は明らかになっていないようですが、中国に手の内を知られるのを避けるためでしょうか。まぁオーストラリアは安定的で信頼できる資源供給国を目指しているようなので、信頼したいところですが。