ロシアとの共同MDは不可能 NATO当局者

http://sankei.jp.msn.com/world/news/110215/erp11021508290002-n1.htm
2011.2.15 08:28

 北大西洋条約機構NATO)当局者は14日、モスクワで記者会見し、NATO、ロシア双方が昨年合意した欧州ミサイル防衛(MD)計画をめぐる協力について、単一のMDを構築し共同運用するというロシアの構想は実現不可能だとの考えを示した。インタファクス通信が報じた。

 当局者は「NATOとロシアの)完全に別々の(MD)システムの協力の可能性についての協議は可能」としたが、統合システム実現の可能性は否定した。

 ロシアのメドベージェフ大統領はこれまで、MDをめぐる協力について、対等な条件での参加を要求。共同MD構築で合意できなければ「新たな攻撃兵器を配備せざるを得ない」と主張している。(共同)

関連ニュース

・ 米、迎撃実験に失敗 地上配備型のMD
・ 露大統領「欧州MDで合意できなければ軍拡競争」 年次教書演説で

去年の合意とはこれですね。
2010/11
ロシアがNATOミサイル防衛と連携へ 双方の首脳合意

http://www.asahi.com/international/update/1121/TKY201011210395.html
2010年11月21日23時23分

 【リスボン=副島英樹、井田香奈子】北大西洋条約機構NATO)とロシアは20日、リスボンで首脳会議を開き、NATOが進める欧州一体のミサイル防衛(MD)にロシアも連携をめざしていくことで合意した。まず技術的な問題について共同研究を始め、来年6月にも結果をまとめる。共同声明では「真の戦略パートナーに向けた協力」をうたい、冷戦後も長く対抗してきた関係をリセットして新たな段階に引き上げた。

 ラスムセンNATO事務総長は会見で「今日、NATOとロシアは再出発する。まさに転機だ」と強調。メドベージェフ大統領も「冷却化の時期は終わった」と述べ、新時代の到来を印象づけた。

 その象徴が、機密情報を扱うMDでの連携だ。NATO首脳らは19日、米国のMDと欧州の一部の加盟国が進めているMDとをつなぐ計画を2020年までに実現すると決定。そこにロシアの参加も求めることで合意していた。

 NATO側はまず、ロシア側レーダーがNATO加盟国への攻撃情報を検知した場合にNATO側へ速やかに知らせるしくみを想定イランを脅威としているNATOにとって、ロシアからの情報は有効とみられている。一方、メドベージェフ大統領は会見で「MDには建設的な側面と危険な側面がある」と述べ、ロシア側は対等性や透明性にこだわって連携のあり方を模索していく構えだ。

 双方は、NATOが優先課題とするアフガニスタン復興支援についても協力強化を決めた。パキスタン経由の物資輸送ルートの治安悪化に悩むNATOに対し、ロシアは同国経由で物資を送るルートを提供してきたが、来年以降に本格化するアフガン部隊の撤収に向けて、帰路も使えるように制限を緩める。

 米ブッシュ前政権時代の08年、ロシアとグルジアが軍事衝突したグルジア紛争をきっかけにNATOとロシアの関係は極度に悪化。しかし、オバマ政権の登場で米ロ関係のリセットが進み、NATOのアフガン治安維持活動などで協力が再開していた。

PR情報

キーワード:
NATO
ミサイル防衛
ロシア
グルジア紛争
治安維持
こんな記事も
NATO、欧州MD計画に合意 ロシアの参加も促す(11/20)
・ ロシアのNATO加盟を――汎ヨーロッパ安全保障秩序の確立を(7/9)

・ 海外ニュースはCNN.co.jpでも
・ ヨーロッパ記事一覧
・ 国際トップ

今後ロシアがどう出てくるのか分かりませんが、朝日新聞によるとSTARTにもMDがかんでくるようで、
新核軍縮条約、ロシア下院も批准承認 MD解釈にズレも
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20110126/p4
STARTまで崩壊してしまわなければいいのですが。