中国国営メディアの内部事情、英国人記者が手記で暴露―英メディア

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110217-00000005-rcdc-cn


13日、英BBCは、中国の国営通信社で働いた経験を持つ英フィナンシャル・タイムズの元記者が手記を発表し、内部事情を暴露したと報じた。写真は新華社の高級編集者、張瑞[王其]氏。

2011年2月13日、英BBC放送の中国語版ウェブサイトは、かつて中国の国営新華社通信で働いた経験を持つ英フィナンシャル・タイムズの元記者が手記を発表し、内部事情を暴露したと報じた。米華字ニュースサイト・多維新聞が伝えた。

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手記を発表したのは中国当局の「宣伝中枢」である通信社・新華社で働いた経験を持つ英国人のマーク・ニューハム(Mark Newham)氏。手記のタイトルは「Limp Pigs and the five-ring circus」(=片足を引きずったブタと五輪のサーカスの意)。2003年〜2005年の勤務と2008年の北京パラリンピック報道に携わった経験から、これまで外国人が決して触れることの出来なかった現場の様子をつづっている

同氏は新華社での仕事について、「思わず眉をひそめてしまうことばかり。契約終了後はカウンセリングを受ける必要を感じた」と述べている。飛躍的な発展を遂げる経済と相反するかのように古い体質を頑なに守り続ける中国の政治と社会。メディアのあり方も同様で「まるで時代の流れに逆行しているようだった」と振り返る。

その根本の原因は、中国内部に存在する権力構造と深い関わりがある、と同氏。中でも政治家と既得権益者は自らの権力と地位を守るため、頑なに変化を拒んだという。欧米でも変化を嫌う政治家はいるが中国と違い有権者を意識しなければならず、国民もメディアを通じて知りたい情報が得られる。一方の中国国民には最初から選択権がない。政治家たちがコントロールした情報を与えられているだけだ。

この手記のタイトルの由来はパラリンピック。この単語を正しく発音しないと「a pair of limp pigs(ペアオブリンピッグス)」(=一対の片足を引きずったブタ)と聞こえてしまう。北京パラリンピックの取材をしていた当時、耳についたことから思いついただけで「特に深い意味はない」と同氏は語っている。(翻訳・編集/NN)

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Limp Pigs and the Five Ring Circus

Limp Pigs and the Five Ring Circus

これですね。読む機会は無いと思いますが。

他にもこんな記事がありました。
中国向けVOA放送停止 中国の反発が要因か

http://sankei.jp.msn.com/world/news/110217/amr11021719090008-n1.htm

2011.2.17 19:08

 【ワシントン=古森義久】米国政府系の海外向け放送、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が今年10月には中国向けの短波ラジオ放送を停止する方針だ。VOAの中国向けラジオ放送には60年もの歴史があり、中国国民に自国政府の検閲で知らされないニュースを提供する役割を果たしてきた

 VOAの運営方針を決める半政府機関の「放送管理委員会(BBG)」が16日、明らかにした。今年10月から始まる2012年会計年度ではVOAの中国向けの短波ラジオ放送の年間経費800万ドルが削減され、同放送は停止される見通しとなった。

 VOA中国向け同ラジオ放送は1942年に開始され、近年では北京語と広東語の24時間放送で世界や中国内部のニュース報道や論評が主体となってきた。中国当局はVOAの中国向け放送を共産党の独裁体制維持に有害とみなし、常時、妨害を試みてきたとされる。だが同放送は中国のチベット族ウイグル族に対する民族弾圧や民主活動家などの状況を詳しく報じることで中国国内で数百万人の聴取者を得てきたという。

 この停止措置にはこんご議会の承認が必要だが、議会の一部ではすでに「米国が中国の無法な政権におびえた証拠だ」(共和党ローラバッカー下院議員)という反対論も表明された。この停止方針はオバマ政権の国務省が主体となった判断であり、中国政府側の年来の反発が大きな要素だとみられる。

 VOAはなおインターネットなどの方法で情報を発信する方向だが、インターネットはラジオに比べ中国当局による妨害が容易だ。またチベット自治区など少数民族地域ではパソコンの保有率が都市に比べて低く、ラジオ発信の停止はVOAの効力を大幅に減らすとみられる。

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最近で言うとこんな記事がありました。
中国は事実上の報道規制か…エジプト情勢

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110213-OYT1T00299.htm
 【北京=関泰晴】中国外務省の馬朝旭報道局長は12日、エジプトのムバラク大統領辞任について、「エジプトの国家の安定と正常な秩序の早期回復に役立つことを希望する。エジプトは中国の友好国であり、両国関係が引き続き健全で安定的に発展するものと信じている」との談話を発表した。

 一方、国営新華社通信は12日未明、ムバラク氏辞任を速報した。

 国内メディアは新華社の配信記事を使って報道しており、当局は、エジプト情勢に刺激を受けて共産党の独裁体制に対する批判が高まることも懸念し、事実上の報道規制を行っている模様だ。
(2011年2月13日13時20分 読売新聞)

ちょっとこれだけではどういう報道規制なのかよく分かりませんが、とにかくこの規制をVOAが破っていたということじゃないでしょうか。VOAが本当になくなってしまうのか気にしておきたいと思います。