イラン原発の燃料除去 ウイルス感染と関連か

http://sankei.jp.msn.com/world/news/110227/mds11022700210002-n1.htm
2011.2.27 00:19

 イランのソルタニエ国際原子力機関IAEA)担当大使は26日、ロシアの協力でイラン南部ブシェールに建設された原子力発電所(出力100万キロワット)の原子炉に装填された燃料をロシアの要望でいったん除去すると述べた。イラン学生通信が報じた。

 イランでは昨年、産業分野の多くのコンピューターが「スタックスネット」というウイルスに感染し、ブシェール原発の関連機器にも影響が出た。ロシアやイランの当局者はサイバー攻撃を受けたと主張しており、今回の燃料除去と関連がある可能性もある。

 ソルタニエ氏は燃料除去の理由について「幾つかのテストのため」と述べるにとどめた。また「除去作業はIAEAの監督下で行われ、安全上の問題はない」と話した。

 ロシアのロゴジン北大西洋条約機構NATO)大使は1月、「サイバー攻撃」に関連し、旧ソ連で起きたチェルノブイリ原発事故に匹敵する大惨事に至る可能性があったと述べている。(共同)

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イランはウイルスの悪影響を否定してましたけどね。感染についてはよくわかりません。
原子力庁報道官、スタックスネットがブーシェフル原発に影響したとのロシア側の主張を否定 (Mardomsalari紙)

http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20110209_211206.html
2011年01月18日付 Mardomsalari紙

イラン原子力庁報道官は、ウィルス「スタックスネット」をめぐる噂を否定した。

 ハミード・ハーデムガーエミー報道官はイラン学生通信(ISNA)とのインタビューのなかで、イラン核施設にスタックスネット・ウィルスが悪影響を与えているとする噂を否定しつつ、「スタックスネット・ウィルスはブーシェフル原発の稼働に向けた作業に、何らマイナスの影響を与えてはいない。原子力庁長官が強調しているように、細心の注意を払ってきた原子力庁の安全問題の専門家たちは、約1年半前からこのウィルスの存在を特定し、必要な措置を講じてきた」と語った。

 ISNAが伝えたところによると、英紙デイリー・テレグラフは記事の中で、「ブーシェフル原発の建設でイランに技術支援を提供してきたロシアの核の専門家たちは、イランの核施設がスタックスネット・ウィルスの被害を受けているとして、ロシア政府に対してブーシェフル原発の稼働を延期するよう進言した」と報じたという。

 ロシアの専門家らは、謎に包まれたスタックスネット・ウィルスがブーシェフル原発のコンピュータ・システムに広範囲な被害をもたらしたと主張し、そのことについて深刻な懸念を表明したとされる。

 イスラエル紙イェディオト・アハロノトがデイリー・テレグラフ紙の報道として伝えたところによると、ブーシェフル原発で活動しているロシアの専門家らはまた、原子力の安全問題にイランはあまり注意を払っておらず、そのために原発の稼働を最低でもイラン暦年末〔2011年3月下旬〕まで延期し、必要なアセスメントを行うよう、直接ロシア政府に訴えたのだという。

 これに対しイラン原子力庁報道官は、「この種の噂は、国連安保理常任理事国にドイツを加えた5+1諸国との協議を目前に控えた時期に、〔イランに対して〕心理戦を仕掛けるために流されたものにすぎない」と指摘している。

 原子力庁報道官はその上で、「至高なる神の助けにより、ブーシェフル原発は中東で初めての原発として、近々稼働を開始するだろう」と語った。

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(翻訳者:斎藤正道)
(記事ID:21421)

こうも言っています。
原子力庁長官代行「スタックスネットをめぐるプロパガンダブーシェフル原発の稼働遅延を狙ったもの」 (Mardomsalari紙)

http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20110209_192415.html
2011年02月05日付 Mardomsalari紙

イラン原子力庁長官代行のモハンマド・アフマディヤーン氏は、「コンピュータウイルスのスタックスネットへの感染がブーシェフル原発に与えた影響に関する話題の多くは、イラン人民の不安を煽り、同原発の稼働を遅らせることを狙ったものだ」と述べた。

 モハンマド・アフマディヤーン長官代行はISNAとのインタビューのなかで、「一部の国がブーシェフル原発をスタックスネット・ウイルスに感染させたことについて、イランは国際機関や、特に原発建設を請け負ったロシア側に調査を求めるつもりはあるか」との質問に対し、次のように述べた。

 「スタックスネット・ウイルスについてマスコミや世間一般で広まっている話題の多くは、イラン人民やその他地域の人々の不安を煽り、原発の稼働に遅れを生じさせることを狙ったものである。それゆえ、これらの話題がどの程度真実味を帯びたものであるのか、この分野の専門家の調査が必要である。その上で、必要とされる法的措置が取られるであろう」。

 同長官代行は続けて、次のように力説した。「仮にブーシェフル原発の稼働に破壊的な影響があったとしても、それが標的としていたのはイランというよりはむしろ、ロシアであろう。様々な国での原子力発電所の建設に関心を表明している国として、彼らの信用に傷がつくことになるからだ」。

〔‥‥〕

 アフマディヤーン氏はさらに続けて、「ブーシェフル原発の稼働に関して、これといった遅延は見られない」とも強調した。

 同氏は、〔サーレヒー前原子力長官が新外相に就任したことに伴い空席となった〕原子力庁長官のポストに誰が選ばれるのか、との疑問については「一両日のうちに、〔大統領の〕意中の人物が指名されるだろう」と述べた。

 ISNAの報道によると、デイリー・テレグラフ紙はしばらく前、「ブーシェフル原発の建設でイランに技術支援を提供しているロシアの原子力専門家らは、イランの核施設がスタックスネット・ウィルスの被害を受けているとして、ロシア政府に対してブーシェフル原発の稼働を延期するよう進言した」とする記事を報じていた。

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(翻訳者:岡本詩織)
(記事ID:21420)

ロシアは前からこう言って調査を提案していましたが。
イラン原発サイバー攻撃であわや大惨事 ロシア大使が指摘
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20110127/p5