中国貧困層、3000万人から1億人に 収入基準引き上げへ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110418-00000575-san-int
 【上海=河崎真澄】18日付の中国紙、解放日報によると、中国政府は今年後半にも、貧困層と認める住民の年間収入基準を、現在の1人当たり1196元(約1万5500円)以下から同1500元(約1万9500円)以下に約25%引き上げる方針を固めた。同紙は、この措置で現在は約3千万の貧困層が一気に1億人を超えると指摘している。

 中国の貧困層のほとんどは内陸の農村部に暮らす住民で、経済発展が続く沿岸の都市部との格差は広がる一方だ。政府が経済支援する貧困層の裾野を広げることで格差を是正する狙いがある。高所得者層に対する個人所得税の税率アップなどとセットで貧困対策を実施する見込みだ。

 格差拡大に不満を強めている貧困層が、一党独裁体制の終結を求める「中国ジャスミン革命」に結びつかないよう配慮した可能性もある。さらに、世界第2位の経済大国として国連の分担金の引き上げを求める声があるなど、応分の国際責任を問われている中国が、貧困層の数を増やすことで、国内外にいまだ途上国だと印象づけようとする狙いもかいま見える

 中国が独自に決めた基準で1978年に約2億5千万人を数えた貧困層は、改革開放政策の恩恵や都市部への出稼ぎなどで現金収入を増やし、同年から30年間で10分の1近くにまで減少した。しかし、国際的に絶対的貧困とされる1日あたり収入1米ドル以下を現在のレートで計算すると、中国では年間2385元(約3万1000円)となり、1500元に引き上げてもなお基準に達していない

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中国はこう自画自賛していたのですけどね。
2010/12 人民日報
中国、絶対的貧困の基本的撲滅へ 2020年めど

http://www.asahi.com/international/jinmin/TKY201012270219.html
2010年12月27日14時11分

 「中国農村の貧困扶助開発に関する綱要」(2001−2010)が実施されて以来、中国農村の貧困人口は2000年末の9423万人から2009年には3597万人に減少した。貧困扶助の重点県では農民の1人当たりの純所得が年間7.6%増加し、貧困地区のインフラ、社会事業が全面的に強化された。また県域経済が急速に成長したほか、生態環境も一層改善され、綱要が掲げる目標が全面的に達成された。21日から23日まで北京で開催された全国貧困扶助工作会議で明らかになった。

 国務院貧困扶助弁公室の範小建主任(室長)によると、2000年末から2009年末、中国農村の貧困人口は61.8%減少し、国連ミレニアム開発目標が掲げる人口半減の目標を中国は世界で初めて達成した。重点県の一人当たりの域内総生産(GRP)と一人当たりの地方財源の年平均成長率はいずれも17%を超え、重点県の農民一人当たりの純年間所得も2001年の1277元(約1万6千円)から2009年には2842元(約3万6千円)に増加したという。

 中国は向こう10年間で、特殊な困難を抱える地域を重点に、世帯所得が最低限必要とされる生活費を下回る絶対的貧困」の基本的撲滅に取り組む。2015年までに貧困人口の目立った減少、2020年までに絶対的貧困の基本的撲滅を目指すという。

まぁこの記事が出たときは絶対的貧困の定義が決まってないようだったのでとり上げなかったのですが。