パキスタン自爆テロ 「誰のための戦争だ」 強まる反米感情、治安悪化も

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110514-00000112-san-int


パキスタン・チャルサダ(写真:産経新聞

 【ニューデリー=田北真樹子】パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州のチャルサダ地区で13日に起きた自爆テロは、国際テロ組織アルカーイダの指導者ウサマ・ビンラーディン容疑者殺害に対する報復テロにより今後、パキスタン国内の治安がさらに悪化しかねないとの懸念を裏付ける格好となった。また、米軍による同容疑者殺害の報復テロで犠牲になるのはパキスタン国民という現実をも突きつけ、国内にくすぶる反米感情を強く揺さぶる結果にもなった。

[フォト]タリバン、報復告げる爆音…標的は大統領と軍

 「なぜ私たちが殺されるのか? 誰の戦争なんだ? 私たちの罪は何だ?」

 ロイター通信は、13日のテロで負傷し、ペシャワルの病院に搬送された息子の父親の言葉を伝えた。

 パキスタンでは、2001年の米中枢同時テロを受け、当時のムシャラフ政権が米国に協力して「テロとの戦い」推進にかじをきって以降、国内でのテロは拡大し犠牲者は増え続けた。

 13日のテロで犯行を認めたパキスタンタリバン運動(TTP)は、アフガニスタンイスラム原理主義勢力タリバンとは別組織。対米協力を進めるパキスタン政府に反発する国内の武装勢力などが結集し生まれた。アフガンからパキスタンに逃れてきたアルカーイダとの関係を深めつつ、テロ攻撃を繰り広げている

 標的は多くの場合、パキスタン政府や軍、治安部隊だが、一般住民が巻き込まれるケースも少なくない。

 一般住民が、テロを実行する武装勢力を憎むのは当然だ。しかしパキスタン国民の多くが、米軍のビンラーディン容疑者襲撃作戦は主権侵害に当たると反発しているような状況下では、テロへの怒りの矛先が米国にも向きかねない

 13日のパキスタン紙によると、ギラニ首相は米誌の取材に、「私は世論に背くことはできない」と指摘、米国が関係改善に努力しなければ、世論の反米感情を盾に関係見直しも辞さない考えを示唆した。

 またロイター通信によると、パキスタン軍のワイン統合参謀本部議長が今月下旬の訪米を中止するなど、両国の関係はぎくしゃくしている。

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パキスタンのテロの情報は多すぎて追いきれてませんが、反米感情はかなり高まっているようです。

パキスタン人82%が不支持=ビンラディン作戦に反発―米調査

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110519-00000087-jij-int
 【ワシントン時事】米ギャラップ社が18日発表した世論調査結果によると、パキスタン国内で行われた国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者急襲作戦について、作戦が実施されたのを知っていた同国人のうち82%が支持しないと答えた。支持するとの回答は13%にとどまり、パキスタン側に反発が強いことを裏付けた。

 オバマ政権がパキスタン政府に事前通知しなかったことの是非は、支持7%に対し不支持85%。同容疑者殺害の結果、パキスタンは安全になったと感じる人は7%で、テロの脅威が高まったと考える人は60%に上った。

 同容疑者の殺害と生きたままの拘束のどちらが望ましかったかとの質問に対しては、「殺害派」10%、「拘束派」52%。両方とも認めない人も29%いた。 

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こういう記事もあります
NATO軍と交戦、兵士2人負傷=「領空侵犯」とパキスタン抗議

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110518-00000011-jij-int
 【ミランシャー(パキスタン)AFP=時事】パキスタン北西部の部族地域、北ワジリスタン地区とアフガニスタンとの国境付近で17日、北大西洋条約機構NATO)軍のヘリコプター2機とパキスタン軍が交戦し、同国軍兵士2人が負傷した。

 パキスタン側は、NATO軍ヘリがパキスタンの領空を侵犯し、交戦に発展したとして、NATO側に「強い抗議」を行った。

 これに関してカブールの西側軍事当局者はAFP通信に対し、アフガンにある前進作戦基地がパキスタン領内から攻撃を受け、ヘリ2機が現場に到着したところ、うち1機が2度にわたって発砲されたため反撃したと主張した。

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領空侵犯についてはこういう記事もあります。
NATOヘリが領空侵犯か、交戦でパキスタン兵2人負傷

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110518-00000593-reu-int
 [ミランシャー(パキスタン)/カブール 17日 ロイター] パキスタン軍は17日、同国北西部の北ワジリスタン地区にアフガニスタン側から北大西洋条約機構NATO)軍のヘリコプター2機が越境し、交戦で兵士2人が負傷したと明らかにした。

 パキスタン軍はNATO側に「強い抗議」を表明し、北ワジリスタン地区での侵犯問題をめぐりNATO軍の司令官との会談を要請した。同地区はアルカイダに関連する武装勢力の拠点として、米軍無人機が攻撃を繰り返している。

 一方、カブールの西側軍事当局者は、アフガン東部の基地に所属するNATO軍のヘリがパキスタン側から攻撃を受け、応戦したと明らかにしたが、領空侵犯についてはコメントを避けた

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どちらが言うことが正しいのかわかりませんが。