中国首相“聞く耳持たぬ”事態…独首相が人権に言及したら機器故障

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110629-00000053-scn-int
 ドイツを訪問した中国の温家宝首相は現地時間28日、ドイツのメルケル首相と共同会見を行った。政治、経済、人的交流の推進で合意し、両国企業が150億ドル(約1兆2150億円)以上の契約を結ぶなど、実り多い訪独だったが、共同会見ではメルケル独首相が人権問題に言及したとたん、温首相が装着した同時通訳のイヤホンが故障するハプニングが起きた。ドイッチュ・ヴェレ(ドイツの声)などが報じた。

 両首相の共同記者会見は基本的に、和気藹々(わきあいあい)とした雰囲気で進んだ。双方が政治や経済での関係の前進を強調することは、予想がついた。関心のひとつに、ドイツ側の中国の人権問題に対する姿勢があった。

 メルケル首相が人権問題に言及し、「反体制派の艾未未氏が釈放されたことを喜ぶ」、「これはとても重要なことだ。艾氏にかんする出来事については透明性が必要であり、すべての似た境遇にある人も、同様な措置を受けねばならない」と発言したとたん、温首相はイヤホンを触ったり、首を振りはじめた。機器の不調を訴えるしぐさだ。メルケル首相も、興ざめした表情を見せたという。

 係員が駆けつけ、温首相のイヤホンを調整。約20分後に共同会見は再開された。時間の関係もあったとみられ、メルケル首相はすぐに次の話題に転じた。

 ドイッチュ・ヴェレは「単なるイヤホンの故障だったのだろう。しかし、象徴的な意味を持つ光景だった。なぜなら、温家宝首相はドイツを5回訪問し、ドイツ政府はそのたびに言論の自由の問題などで鋭く追及したが、いつも中国側の多くの言明を得ることができなかったからだ」などと論評した。

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◆解説◆
 今回の共同声明では、「双方は相互に尊重し、平等に接する基礎の上で、人権分野について交流と協力を継続する。2011年7月に第9回中国・ドイツ人権対話を実施医する」、「双方は国家の法治と人権が、両国の発展にとっていずれも重要と強調する」などの文言が盛り込まれた。

 「法治」の語が盛り込まれたのは、いわゆる反体制派の人が逮捕・投獄された場合には、「国内法に違反したための措置」と主張する中国側の論法が反映されたものと考えてよい。

 温家宝首相は中国の指導層の中では、人権問題の“改善”に比較的理解があるグループに属するとみなされている。(編集担当:如月隼人)

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またこの手ですかという気がするのですが。
2011/01
人権に関する質問、中国主席「聞こえなかった」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110121-00000790-yom-int
 【ワシントン=黒瀬悦成】ギブス米大統領報道官は20日、中国の胡錦濤国家主席が19日の米中首脳会談後の共同記者会見で、「中国は人権問題に一層取り組む必要がある」と述べたことに関し、「人権状況を改善する必要性を率直に認めた中国首脳はいなかった」とし、「高く評価する」と語った。

 胡主席は、人権問題に関する米記者からの質問に最初は答えず、「通訳の問題で質問が聞こえなかった」と釈明。米メディアの間では「質問を黙殺しようとした」との観測が支配的だ。

 報道官は、「大切なのは、胡主席が(人権状況)改善の必要性を世界に表明したことだ」と強調し、「我々は、発言が実行に移されるかどうか、注視していく」と語った。

人権問題改善されると良いんですけどね。