奥山真司さんの著作を読んで(終)。
- 作者: 奥山真司
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2012/07/25
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を読んで、前回奥山真司さんの著作を途中まで読んで。を書きました。
本書で言われている抽象的に考えるというのは自分にはできていない気がします。よって3章は素直に聞き入るとして、ちょっとまた思った事を。
4章の題名は『あなたの人生に「2つの戦略を授けよう」』というものです。ここでいう2つとは、「順次戦略」「累積戦略」との事です。
J.C.ワイリーの
- 作者: J C ワイリー,奥山真司
- 出版社/メーカー: 芙蓉書房出版
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の3章に出てくるそうです。
「順次戦略」とは、太平洋戦争で言うと、
南のフィリピンのほうから回っていくやり方と、真正面を突っ切っていくやり方と、一番北のアリューシャン列島から北海道の方へ下りていくという3つの方向から攻撃を仕掛けてきたわけです。p179
これは「目標」や「ゴール」の明らかな戦略です。
また「累積戦略」とは
日本はその当時、台湾をはじめとする南洋のほうの土地をコントロールしていたわけで、そこに物資などを輸出入していました。ですから、そこまでは輸送船が必要だったわけです。その輸送船を、アメリカはとにかく潜水艦で何も警告せず、見えない海の中から魚雷で撃って、一隻一隻沈没させていきました。p182
これはあるいみしらみつぶしの戦略だと言う事です。なぜなら、
アメリカ側は、この戦略を使い始めた時点では日本にいったい何隻の輸送船があるのか、つまり何隻沈めればいいのかまでは、正確には分かっていませんでしたp183
だからです。
ここで最近の日本の啓発本では順次戦略の重要性を主張するものが多く、累積戦略の重要性を説いてないとの事です。
で、自分の疑問なのですが、累積戦略は人に知られないようにするものとなんども奥山さんが強調しているところです。理由として潜水艦でやっていた事だからという様に読めるのですが、ここは、前回書いた、ファーストイメージとサードイメージを使ったほうが、すっきり説明できるのではないでしょうか。
つまり自分の周りにいる人間は組織(セカンドイメージ)の人間が多いわけですから、サードイメージとファーストイメージを直結させた事をしようとしたら、周りの人には理解されない可能性が多いのは当然なので秘密にする。そして、それを続ける事を「自分との約束」にする。この「自分との約束」っていうのは、ライフハック系の話しでも読んだ気がするので、ここは納得しました。
追記:
こういう考え方も関係するのではないかと、ふと思いました。
@krishnamurtibot
自分を実現したいという欲望があるときにだけ、死への恐怖があるのです。なぜなら、自分を実現するには時間が、長寿が、継続がなければならないからです。しかし、もし瞬間ごとに自分を実現することができるなら、あなたは死を恐れないのです。
https://twitter.com/krishnamurtibot/status/254157356546523136
つまり「順次戦略」は、死ぬまでに実現するのかどうか分からない戦略。「累積戦略」は今すでに実現していてそれを続ければいいという戦略。ただそれを人に知られて否定されてしまったら元も子もありません。自分の「累積戦略」は正しいと説明するのも難しいでしょう。そこで人に知られないようにすると。そんな風に考えてみました。