イラク首相、バグダッドの分離壁建設中止を要請

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070423-00000700-reu-int
昨日
抗争阻止、首都に「壁」出現=ベルリンやパレスチナ想起と批判も−イラク
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070422/1177246681
とかありましたが、今日になって反対意見が多発してるようですね。

イラク駐留米軍分離壁 シーア派スンニ派居住地に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070423-00000100-mai-int

 【カイロ高橋宗男】深刻な宗派間抗争が続くバグダッドで、イラク駐留米軍イスラムシーア派スンニ派の居住地を隔てるコンクリート製防護壁の建設を開始し、賛否をめぐる論議が起きている。マリキ首相は22日、訪問先のカイロで「別の壁を思い起こさせる」と述べ、イスラエルが占領地で建設している分離壁ベルリンの壁と対比する形で不快感を表明、米軍側に建設中止を要請した。

 AP通信によると防護壁の建設は、シーア派が大多数を占めるチグリス川東岸のスンニ派地区アダミヤで始まった。シーア派の大海に浮かぶ小島のようなアダミヤは、高さ3.5メートルの壁で約5キロにわたって囲まれることになる。壁には治安部隊の検問所が設けられ、両派の抗争を断つ計画だ。

 だが、バグダッド市民の心境は複雑だ。アダミヤのスンニ派公務員、グスーンさん(33)は「シーア派主体の)治安部隊がスンニ派の若者を拘束するための口実だ」と不信感を隠さない。シーア派の間からも「イラクの分断が本当に始まった」との声が漏れている。

 来月3、4日にはエジプトでイラク安定化に向けた国際会議が開催される。シーア派出身のマリキ首相はスンニ派主体の周辺アラブ諸国との摩擦を避けるため、主にスンニ派に不満の大きい防護壁の建設に神経をとがらせているようだ。

イラク首相、米軍の壁建設に「待った」
http://www.asahi.com/international/update/0423/TKY200704230043.html

 「テロリストの侵入を防ぐ」として、イラク駐留米軍が首都バグダッドの特定の街区全体をコンクリート壁で囲う工事を始めたところ、イラク側から「治安対策の失敗隠し」「人権侵害だ」と強い反発が起きている。マリキ首相も22日、「建設中断を命じた」と明らかにした

 駐留米軍によると、壁を建設しているのは、バグダッドの中央を流れるチグリス川東岸のスンニ派地区アダミヤ。東岸は、宗派対立の進行でほぼ全域がシーア派地区になったが、同地区だけが孤島のように残された。

 アダミヤにはスンニ派武装勢力が潜み、1月には米民間警備会社のヘリが撃墜された。シーア派地区へのテロの拠点でもあり、シーア派民兵組織が報復として頻繁に迫撃砲弾を同地区に撃ち込んできた。このため、壁は地区住民を守るだけでなく、スンニ派武装勢力の行動を規制する意図もあるとみられる

 米軍のキャンベル准将は21日、「宗派の分断線に沿って、街を分割する意図はない。住民により安全な生活を提供するためだ」と釈明。イラク治安部隊や地域住民との調整もしており、「効果がなければ撤去する」と臨時の措置を強調した

 しかし、イラクの議員らが一斉に抗議した。クルド勢力のオスマン議員はAFP通信に「米軍と政府が、治安対策に失敗した証拠だ」と批判。マリキ首相も22日、訪問先のカイロで会見し、「私は壁に反対。建設は中断される」と明言した。

 バグダッドでは、省庁やホテル、市場、警察などあらゆる公共施設が爆弾テロよけの壁に囲まれ、一定の効果をあげている。しかし、街区全体を壁で囲う例はなく、スンニ、シーア両派の分断を物理的に象徴するものとして、イラク人にはなお抵抗感が強い。

一度作り始めてしまえば撤去は難しいと思うんですけどね。

他にもありますが、リンクだけ
米軍建設の防護壁、マリキ首相が工事中止を要請
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200704230016.html