【中国】マカオで労働者1万人のデモ 汚職、所得格差に不満

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070504-00000006-fsi-bus_all

 ■カジノ経済に危うさ

 マカオメーデーの1日、所得格差の是正などを求めた1万人規模のデモ参加者に対し警官隊が5発の威嚇射撃を行うなど中心部は一時、大混乱に陥った。流れ弾に当たった市民1人が負傷したほか、デモ隊と警官隊が衝突して労働者ら10人が逮捕された。1999年12月の中国返還後、マカオでこうした大規模な混乱は初めて。マカオはカジノ経済の好況に沸いているが、その半面、貧富の格差が急速に拡大しており、労働者の不満が一気に爆発した形だ。(相馬勝)

 マカオからの報道によると、労働者らは1日昼過ぎにデモを開始し、同午後2時半ごろには、市中心部のマカオ特別行政区政府庁舎前に到着。デモ参加者は約1万人に膨れ上がっていた。

 庁舎前には約900人の警官隊が待機しデモ隊を制止したが、労働者らは口々に「政府高官の汚職反対」や「外国人労働者流入反対」「所得格差の是正」などと叫んで、警官隊と正面から向き合う態勢になった。

 デモ隊の一部が政府庁舎に向かおうとしたため、私服警官が空中に向かって、断続的に5発の威嚇射撃を行った。デモ隊から約300メートル離れたところで、路面電車に乗っていた50歳の男性の胸に銃弾が当たり、男性は路上に倒れこみ、救急車で病院に運ばれた。

 怒ったデモ参加者はマカオの何厚●・行政長官の辞任を求めるなどして石や卵、ゴミ、水を投げつけたほか、一部は材木で殴りかかるなど暴徒化し警官隊と衝突。警官隊は同午後7時ごろ、ようやく事態を沈静化した。

 マカオ警察の発表によると、この混乱で警官21人が負傷。デモに参加した男性9人と女性1人の計10人が公務執行妨害の現行犯などで逮捕された。流れ弾に当たった市民は全治1週間から10日の負傷だった。

 警官が威嚇射撃を行ったことについて、デモに参加したマカオ立法会(議会)の民主派議員は「それほど切迫した状況ではなかったのに、威嚇射撃を行った警官側の判断ミスがすべての原因だ」と指摘している。

 今回のデモを組織したマカオ職工者連盟のホー・ハンクオ主席は「今回の騒動の原因は労働者の政府に対する強い不満がある」と強調、具体的には「政府高官の汚職や労働者の所得の低下」などを挙げた。

 腐敗については、マカオ政府で土地管理や公共事業を統括する運輸工務官だった欧文竜・容疑者(50)が8億パタカ(約120億円)もの収賄容疑で昨年末、逮捕されているほか、他の汚職事件も続発している。

 また、マカオは昨年、米ラスベガスを抜いて、カジノ売り上げで世界一に躍り出た。この結果、カジノ業界関係者の昨年の平均月収は前年度比25%増の約1万4000パタカ(約20万6000円)と急増したものの、マカオの全労働者の平均月収は約7000パタカ(約10万円)とカジノ関係業界の半分。製造業全体では4644パタカ(約68000円)と同3分の1に過ぎず、一般労働者の不満が高まっていた。

 中国返還後のマカオで、このような大規模な暴動騒ぎが発生したことについて、マカオ政府は2日、「労働者の要求は十分に尊重する。各種の要求は合法的な方法で行われるならば、積極的に対応する」などとの声明を発表し、混乱の再発防止に懸命になっている。
●=金へんに華

「中所得国のわな」を警告=アジア通貨危機10年で報告書−世銀
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070405/1175775586

(ry
低所得国から中所得国に移行する際に有効だった戦略は、高所得国に移行する際には通用しないと指摘。「わな」から逃れるには、
(1)高成長から持続可能な成長への転換
(2)成長の果実の公正な分配
(3)新たな危機回避策
(ry

のわなにはまってる気がしますが…