海自情報保全100件違反 「イージス後」検査 管理、甘いまま

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071020-00000055-san-pol

 イージス艦の中枢情報流出事件を受け、海上自衛隊が8月から実施している情報保全の検査で、これまでに約100件の規則違反が見つかったことが19日、分かった。「情報管理の徹底」が声高に叫ばれながら違反が次々と露呈、海上幕僚監部は危機感を募らせているが、管理態勢を一層厳格にするよう求める声が高まりそうだ。

 海自は8月初めから、海幕監察官を中心にした検査班による全国の部隊への抜き打ち検査を実施。これまでに、未登録のCD、フロッピー所持▽使用していないパソコン内の文書残存▽パソコンで作成した資料の消去忘れ−などの規則違反が次々と見つかり、報告された。

 中には、禁止されたパソコンで「秘」にかかわる可能性のある資料などを扱ったり、保存したりしていた例もあった。違反にはその場で個々に対応しているが、海幕が現在、処分を検討しているケースも含まれている。外部への情報流出や外部持ち出しなど悪質、深刻なケースは確認されていないという。

 海幕監察官の小林正男海将補は「確かに違反はあるが細かいものが大半。そうしたものを発見する態勢ができており、(抜き打ち検査の)効果は上がってきていると思う」と強調。しかし、関係者の一人は「抜き打ち検査とはいいながら、検査班を受け入れる準備などがあり、事前に検査予定が分かる」と実態を明かす。

 また、検査班が発見した違反の事例や統計は未公表のため他部隊に周知されておらず、「違反の情報を各部隊が共有するシステムがあれば、より効果が上がるのではないか」との指摘が、海自内部からも出ている。

 海自をめぐっては、イージス艦の中枢情報など国防の根幹にかかわる情報流出が相次ぎ、その後もずさんな情報管理が続いている実態が判明。防衛省幹部は「まだ身内に甘く、徹底した厳しい姿勢で臨まない限り国民の理解は得られないのではないか」と話している。

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相変わらずなんですね。どうにかならんのかと。