イスラエル初のアラブ人閣僚が来日、中東和平協議には楽観論

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080212-00000026-yom-int
記事は読売新聞から、
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080212-OYT1T00317.htm

イスラエルで初めてアラブ人として入閣した、ガレブ・ナジャドレ文化相が来日し、12日、都内のホテルで一部報道陣と会見した。

 ナジャドレ氏は、「イスラエルの人口の20%を占めるアラブ人は、これまで不当な扱いを受けてきたが、最近はイスラエル政府の姿勢も変わった」と指摘。さらに、自身の入閣後、「貧困層の救済、アラブ人の教育の向上、雇用の促進という3つの重要な決定が下された」と述べ、オルメルト政権が多数派ユダヤ人と少数派アラブ人の融和や、アラブ人の生活水準向上に力を入れていると強調した。

 ナジャドレ氏は、ブッシュ米大統領が唱える「今年中に中東和平合意」という目標を、「熱烈に支持する」とした上で、「ユダヤ人とアラブ人がイスラエル国内で共存できる以上、中東でイスラエルアラブ諸国が共存できないわけがない」と、和平協議の行方に楽観論を示した。
(2008年2月12日19時06分 読売新聞)

しかし、こちら↓の記事とは対照的です。
イスラエル>駐日大使「忘れ去られるロケット弾の恐怖」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080208-00000088-mai-int

 中東和平に取り組むイスラエルの姿勢や、イスラム原理主義組織ハマスが支配するパレスチナ自治区ガザ地区の情勢について、ニシム・ベンシトリット駐日イスラエル大使が毎日新聞に寄稿した。寄稿文は以下の通り。

 日本の皆さんに想像していただきたい。毎日、数時間おきに防空サイレンが鳴り響き、恐怖に顔を引きつらせた住民が15秒以内にシェルターに駆け込まなければならない街の姿を。民間人を標的としたロケット弾が学校や幼稚園に降り注ぐ事態を。それがガザに隣接するイスラエルの街スデロトの現実です。

 日本に同じことが起きたらどうしますか。静観しますか。そんな政府は存在しないはずです。イスラエル政府も例外ではありません。

 こうした状況は、ガザのパレスチナ武装勢力イスラエルとの和平交渉よりも、テロと暴力という誤った行為を繰り返し選択してきた結果です。

 先日、ブッシュ米大統領の主導で開催されたアナポリス中東和平国際会議で、イスラエルパレスチナ間に和平の新たな機運が高まりました。正しい道を選択する重要性をイスラエルは理解しているつもりです。

 2年前、イスラエル軍はガザから撤退し、入植地も撤去しました。和平推進が目的でしたが、イスラエルへのロケット弾攻撃はやみませんでした。ガザがハマスに軍事制圧されると、イスラエルをせん滅するというハマス憲章に呼応するかのように、ロケット弾攻撃は激しさを増しました。撃ち込まれたロケット弾は昨年だけで2000発に及びました。

 ハマスが主張するガザの「人道的危機」は演出された側面が強いものです。ガザへの人道物資の搬入は続いています。自国を攻撃するテロリスト勢力に電気を供給し続ける国家など、イスラエル以外にあるでしょうか。

 ガザ住民の苦境はニュースで伝えられても、ロケット弾の恐怖におびえるスデロトと周辺住民の苦しみは忘れ去られています。国際社会はイスラエルの反撃を非難しますが、ハマスのロケット弾攻撃を非難することは極めてまれです。これは異なる物差しで物事を測る「二重基準」と偽善ではないでしょうか。

 ガザ住民の苦しみの根はハマスにあります。ガザとエジプトの境界の壁を爆破したハマスは、和平プロセスにも大きな穴を開けてしまいました。ガザとスデロトの苦しみに終止符を打つ唯一の方法は、ガザからのロケット弾攻撃をやめさせることなのです。

 イスラエル政府は対パレスチナ政策で和平交渉と、テロとの戦いを同時並行で進めていく方針を決めました。イスラエルパレスチナ双方の未来を破壊しようとする勢力の勝利を私たちは決して許さないつもりです。【原文は日本語】

うーん、まぁハマスが言うようなイスラエル全土の開放なんていうのは、荒唐無稽と思いますが、やはりイスラエルはガザとヨルダン川西岸を占領地と認めて占領軍として治安に責任を追うべきではと思いますが。

どうもシャスも連立にいるのがだんだん無理になってきているような気がしますが、オルメルト政権がパレスチナ側に譲歩しすぎているのでしょうか。

しかしハマスも政権にいたころはほとんどロケット攻撃なんかしてなかった気がするんですが…