土塁1000キロ テロに備え サウジのイラク国境ルポ

http://www.asahi.com/international/update/0302/TKY200803010308.html

サウジ・イラクの国境
 イラク戦争開戦から今月で5年になるのを前に、イラクに接するサウジアラビア北部ジュデイダの国境地帯に入った。サウジ治安当局が特別に取材を許可した。国境沿い千キロに土塁が築かれ、24時間態勢の厳戒パトロールが続いていた。米軍の駐留や宗派抗争で過激派が集まったイラクからのテロ拡散の脅威に備えるため、サウジ政府は土塁に代わり、ハイテクを駆使したフェンスの建設に今年前半にも着手する。

イラク国境沿いに1000キロ築かれた土塁と国境警備隊のパトロール車両=サウジアラビア北部ジュデイダで

 「あそこに見えるのはイラクの民家だ」

 2月27日。最前線の国境警備隊監視所の屋上から、隊員が東の方を指さした。茶色い大地の中をうねる土塁の向こうに、積み木のようなコンクリートの家が見える。国境から数百メートルの距離だ。

 監視所は国境線に沿って30キロおきにある。約30人の隊員が常駐する。イラクからの麻薬や武器の密輸、違法移民を阻止するのが任務だ。

 隊員は午前6時と午後6時に交代し、昼夜の12時間勤務。「冬の夜は零下10度まで気温が下がり、夏は50度にもなる。これから春は砂嵐がくる」と、隊員は言う。

 土塁は高さ3〜5メートル。約5キロ間隔で3列ある。91年の湾岸戦争後に順次築かれた。

 最前線の土塁に沿って道路が走る。不審な進入を監視するため、小型トラックがほぼ10分おきに巡回してくる。

 「イラク戦争後、巡回車両を5割増やした」と、ジュデイダ国境警備前線本部のサード・アルアニジ司令官は語った。

「戦争でイラクの体制が崩壊し、2年間はイラク側の国境警備はなかった。我々は2倍の責任がある」

 サウジ政府は06年秋、イラク国境沿いに監視レーダーや侵入センサーなどを備えた金属製のフェンスを建設する構想を示した。建設費は6000億円とも言われる。リヤドの内務省治安担当報道官のマンスール・トルキ少将は「1、2カ月で業者が選定され、建設が始まる」と明らかにした。

朝日新聞紙面を読んだんですが長文で、続きはソ連のアフガン撤退後テロが増えたのと同じように、アメリカが撤退したらイラクに集まってる人間↓が帰ってくるからテロが増えるに違いないというような話でした。
イラク流入アルカイダ戦闘員、リビア人が増加 米報告
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071221/1198243543

244人(41・0%)は、従来多数を占めていたサウジアラビア人。