親欧派政党連合が大差で勝利 セルビア総選挙

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080512-00000903-san-int

 【ベルリン=黒沢潤】セルビアで11日行われた総選挙は即日開票の結果、事前の予想を大きく覆し、親欧派である民主党主体の政党連合が大差で勝利した。欧州連合(EU)への早期加盟を期待する国民の意思の表れといえる。ただ、同連合は過半数を占めることができず、EUと距離を置く政党などの民族主義政権が樹立される可能性もある。

 AP通信が伝えた暫定開票結果によれば、民主党を主体とする政党連合の得票率は39%。選挙前に第1党だった極右民族政党のセルビア急進党は28・6%にとどまった。コシュトニツァ首相の穏健民族政党セルビア民主党は11・6%、ミロシェビッチユーゴスラビア大統領のセルビア社会党は8・2%。

 民主党のタディッチ大統領は開票後、「セルビアは疑いもなく、欧州への道(EU加盟)を信任した」と勝利を宣言。同党を主体とする政党連合の勝利は、親欧派を支援するEUが先月末、タディッチ大統領をルクセンブルクに呼び、EU加盟の第一歩となる「安定・連合協定」に調印したことに加え、EU16カ国が6日、セルビアからの入国ビザ代を無料にする方針を示すなど、「ニンジン」をぶらさげたことが大きい。

 EUは今回の結果を歓迎しているが、親欧派勢力が政権を樹立できるかどうかは依然、微妙な情勢で、セルビア急進党がセルビア民主党や、セルビア社会党民族主義政権を樹立する可能性もある。セルビア民主党は、選挙前まで民主党 と連立政権を作っており、今後のキャスチングボートを握ることになる。

 セルビアでは、主要政党はいずれも、2月にセルビアから独立を宣言したコソボに強硬な姿勢を見せている。仮に民族主義政権が樹立された場合、態度がいっそう硬化するのは必至だ。

とりあえず良かったと見ていいんでしょうか。