IAEA シリアに初調査団 核疑惑解明へ22日派遣

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080603-00000105-san-int

 【ミュンヘン=黒沢潤】国際原子力機関IAEA)の定例理事会が2日、5日間の日程で本部ウィーンで開幕した。エルバラダイ事務局長は冒頭演説で、北朝鮮の協力にもとづく核開発疑惑が指摘されるシリアに対し、今月22日から24日にかけて、IAEAの調査団を派遣する方針を表明した。同疑惑をめぐって、調査団が同国に派遣されるのは初めてで、疑惑解明が進むかどうか注目される。

 この疑惑をめぐっては、イスラエルが昨年9月、シリアの砂漠地帯にあった建物を空爆。米政府は、この建物が北朝鮮寧辺の実験用黒鉛減速炉(5000キロワット)に酷似した原子炉の施設であるとして、シリアが北朝鮮から極秘に技術協力を得ていたと非難していた。一方、シリアは「ばかげた主張」と疑惑を一蹴(いっしゅう)した。

 IAEAは当初、保障措置協定に基づき、査察要員の受け入れをシリア側に要求した。しかし、シリアは原子炉の建設計画はもともと存在しないと主張。このため、今回の派遣は保障措置協定に基づく査察ではなく、通常の「訪問」の形で入国することになりそうだ。これにより、核物質が放出されたかどうかを検知する環境サンプル用の機器は搬入されず、調査活動は核関連文書の解明や、核専門家への聞き取りが中心となる。

 シリアが今回、調査団を受け入れた背景には、空爆から半年以上もたち、原子炉とみられる施設が残存していないことから、「証拠」を突き付けられる恐れはないとの計算が働いているとみられる。

 エルバラダイ事務局長はこうしたシリア側の姿勢に対し、冒頭演説で「(シリアには)申告の義務があった。シリアがこの問題で、完全な協力を行うことを期待する」と、異例の調子で訴えた。

 事務局長はまた、IAEAがシリアに調査団を派遣する前にイスラエルが同施設を空爆し、「証拠」を消してしまったことに苦言を呈した。米国に対しても、IAEAに4月まで、同施設の情報を提供しなかったことを間接的に批判した。

 事務局長は一方、国連安全保障理事会の決議を無視して、イランがウラン濃縮活動を続けていることに「遺憾」の意を表明した。イランは強硬姿勢を転換させる意思がなく、4度目の対イラン制裁に向けた本格的論議が行われるのは確実だ。

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 ■米、全面協力を要求

 【ワシントン=有元隆志】マコーマック米国務省報道官は2日、シリアが国際原子力機関IAEA)の入国に同意したことについて、IAEAはどこであれ行くことを認められるべきだ」と述べ、シリアに査察に全面協力するよう求めた。

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自分達で、IAEAに情報も渡さず勝手に破壊したんだろー!と思うんですけどね。
核施設を隠蔽工作 シリア
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080513/1210686450
とか言ってましたけどね。

そのエントリからのリンク
シリアの核開発の北朝鮮協力報道、なにが起こっているの
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080429/1209440767
で、書きましたが、北朝鮮の核拡散の事実をアメリカが伏せようとしているように感じるのですが。