『ガザ空爆 オバマ氏 就任早々から試練に直面』の記事酷くね?と思って調べてみました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081228-00000539-san-int

 【ワシントン=有元隆志】イスラエルパレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとの対立が激化したことで、今年末までの中東和平実現を目指したブッシュ米政権の中東外交は最悪の結末を迎えることとなった。オバマ次期米大統領は大きな難題を引き継ぐこととなる。

 ライス国務長官は27日、暴力のエスカレートに「深い懸念」を示しつつも、停戦合意に違反してイスラエルへのロケット弾攻撃を続けたハマスに「暴力の再燃を招いた責任がある」として、ハマスを一方的に強く非難する声明を出した。

 ブッシュ政権はテロ組織と位置づけるハマスとの対話を拒否し、ヨルダン川西岸を支配するパレスチナ自治政府アッバス議長とイスラエル側との対話を促進してきた。昨年11月にはワシントン近郊のアナポリスで、中東和平国際会議を開催し、2008年末までの和平協定締結を目指し、7年半ぶりの交渉再開で合意した。

 ライス長官はシャトル外交を展開し、ブッシュ大統領も1月にイスラエルパレスチナを訪問したものの、交渉は進展しなかった。今回のイスラエルの大規模空爆で、和平実現はさらに遠のくこととなった。

 ハワイで休暇中のオバマ氏は、ライス長官と電話会談するなど、政権側から状況の説明を受けたが、報道担当者は「大統領は1人だ」として、空爆についてコメントはしなかった。

 イスラム諸国との関係改善に意欲を示し、敵対国家との対話方針を掲げるオバマ氏だが、就任してもハマスとの対話促進にカジを切る可能性は低いとみられている

 オバマ氏は7月、停戦合意後も連日、ガザ地区側から発射されたロケット弾が着弾していたイスラエルの町スデロトを訪れた。オバマ氏は「自分の2人の娘が夜寝ているところに、ロケットを発射されたら、やめさせるためにできることはすべてやるだろう。イスラエルも同様のことをすると思う」と述べ、イスラエル寄りの立場を明確にした。

 オバマ氏は政権発足直後から、ビッグスリー(3大自動車メーカー)の救済問題や、イラクアフガニスタンでの2つの戦争に取り組むことになるが、これに中東情勢も加わることになる。今後、報復合戦が続けば、アラブ社会を中心に米国に対して、イスラエルに圧力をかけるよう求める声が増すことも予想される。オバマ氏にとっては就任早々から外交手腕が試されることになりそうだ。

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イスラエル軍、ガザ大規模空爆 192人死亡

と言っても新聞に載ってない事は分かりませんけどね。

では、まずハマスは停戦合意に違反してロケット攻撃を続けていたんでしょうか。

というか停戦の合意って何だったのでしょうか。半年とちょっと前に、
ハマスイスラエルとの停戦合意を発表…19日から半年間 どれが本当?
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080618/1213798135
ハマスが公表したイスラエルとの停戦合意の骨子
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080619/1213881112
と書きましたが、そもそもイスラエルの方がこの停戦に態度をはっきりさせてなかったり、明確に何に合意したか発表もしてなかったんじゃないのか?と思います。

で、停戦開始後、
ガザからロケット弾攻撃 停戦に早くも暗雲
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080625/1214398675
で、ガザのみが停戦範囲で、ヨルダン川西岸で、イスラエル軍ハマスイスラム聖戦の活動家二人を先に殺したのは正当という感じで時事通信は書いています。

調べていて
2008/12
ガザ地区からイスラエルに新たなロケット弾攻撃
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081221-00000010-cnn-int

エルサレム(CNN) イスラエル関係筋は、パレスチナ人過激派が21日午前、ガザ地区からイスラエルに10発のロケット弾や迫撃砲を発射したと語った。

過激派のロケット弾で、イスラエルの民家1軒が破壊され、屋外で働いていた男性1人が負傷した。ロケット弾は学校付近にも着弾したが、現場周辺には誰もいなかった。

イスラエル軍はロケット弾の発射地点1カ所をミサイルで爆撃し、発射装置を破壊した。負傷者はいなかったもよう。

一方、パレスチナ関係筋によると、20日にはイスラエル軍パレスチナ過激派を標的に空爆を実施し、1人が死亡、1人が負傷した。

ガザ地区を実効支配するパレスチナイスラム原理主義組織ハマスイスラエルは、エジプトの仲介で今年6月19日から停戦状態にあったが、19日にハマスが停戦終了を発表した。停戦は最初の4カ月間順守されていたものの、10月に入るとガザ地区からイスラエルへのロケット弾攻撃が増加。ここ数週間にイスラエルに着弾したロケット弾は推定200発にのぼる

イスラエルのバラク防相は、ガザ地区からのロケット弾攻撃に断固対抗する方針を明言した。

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という事なのですが、10月の新聞を見ても、特にロケット攻撃があったような事が書いてあるのは見つかりませんでした。むしろ
2008/11
イスラエル>ガザを攻撃、ハマスの6人殺害
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20081105/1225904299
のように、

ガザでの本格戦闘は6月に双方が停戦して以来初めて。

や、
イスラエル、ガザへの国連トラック通行を拒否
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20081114/1226665150
で、紹介したように
イスラエル軍ハマス、停戦後初の交戦 6人死亡

6月に停戦が始まって以来、双方の部隊間での戦闘は初めて

という方を信じたいですけどね。後から実は2008/10からロケット攻撃がありました、と言われてもと思います。

イスラエル軍ガザ空爆、205人死亡http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081227-00000055-yom-int

 【カイロ=福島利之】イスラエル軍は27日、イスラム原理主義組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザに激しい空爆を行い、AFP通信は、少なくとも205人が死亡、300人以上が負傷したと伝えた。

 ロイター通信によると、イスラエルの攻撃による一日の犠牲者数としては1980年代の第1次インティファーダ(対イスラエル蜂起)以降最多。空爆後、ガザの武装勢力イスラエル南部にロケット弾を撃ち込み、イスラエル人1人が死亡した。ハマスなどパレスチナ各勢力は「報復」を宣言しており、今後、イスラエルとの間で全面的な戦闘に発展する恐れも出てきた。

 イスラエル軍は、攻撃の標的をハマスの「(武装勢力)訓練所や武器庫」としており、現地からの報道によると、ガザ地区内の警察施設などに少なくとも約30発のミサイルを撃ち込んだ。地元警察幹部を含めハマスの治安部隊関係者らが多数犠牲になった模様だ。

 パレスチナ自治政府アッバス議長はAFP通信に対し、空爆を「卑劣な攻撃と大量虐殺」と非難するとともに、国際社会の早期介入を求めた。

 一方、イスラエルのリブニ外相は27日、「今週だけでも(ガザから)数百発のミサイル攻撃があった。自衛行為だ」と空爆を正当化。バラク防相空爆後の記者会見で「今は戦う時だ。作戦は必要な限り継続し、拡大する」と警告した。

 今年6月に発効したイスラエルハマスとの停戦は、今月19日にハマスが終了を宣言。以降、ハマスイスラエル南部に向け、ロケット弾を発射する一方、イスラエル軍空爆を加えるなど衝突はエスカレート。これまでに少なくとも6人のパレスチナ人の民兵らが死亡していた。

とありますが、
ガザ停戦を更新せず=ハマス
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20081219/1229638158
と停戦が終わった後だと思います。まぁ停戦が終われば、どんな攻撃をしても支持するというわけではありませんが、最初の記事は作為的なものを感じます。

ちなみに今週だけで、数百発のミサイル攻撃があったか、調べましたが良く分かりませんでした。

しかし
2008/06
イスラエルハマスとの停戦確認 19日に発効
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200806180006.html

エルサレム――イスラエル政府は18日、パレスチナ自治区ガザを支配するイスラム過激派ハマスとの停戦合意が成立したことを確認した。

オルメルト首相の報道官は、停戦は19日に発効すると発表。政府報道官のデビッド・ベーカー氏は「ガザ地区からのロケット弾砲撃がこれで終息することを期待する」と述べた。

これに先立ちハマス幹部のマフムード・ザハル氏らは17日にガザで記者会見し、19日午前6時から6カ月の停戦合意が発効すると発表。イスラエルが22日から段階的に、ガザとの境界にある検問所を開く予定だと述べていた。

イスラエルの国防当局者は、停戦が実施されればイスラエルは来週、ガザ地区の封鎖緩和に同意すると述べた。これと並行して、ハマスに拘束されているイスラエル兵の解放交渉を本格化させるという。

停戦合意を仲介したエジプトは、ガザ地区への武器や兵器の密輸を食い止めると表明した。エジプトが密輸対策に真剣に取り組んでいるとイスラエルが判断すれば、ハマス、エジプト、欧州の間で、エジプトとガザ地区の境界にあるラファ検問所の再開に向けた協議を開始する。

これまでの衝突では、パレスチナ側からのロケット弾で過去1年の間にイスラエル人7人が死亡、イスラエルの報復攻撃でパレスチナ人400人以上が死亡している。

という現実をイスラエル人はどうとららえているんでしょうね。

あとイラン関係で何回か書いてる岡本行夫氏ですが、こんなことをおっしゃてました。
岡本行夫氏が講演 立命館大パレスチナイスラエルシンポ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081031-00000587-san-pol

 パレスチナイスラエル問題について、現地で研修を受けた学生が成果を報告するシンポジウム「大学生が見たパレスチナイスラエル」=国際協力機構(JICA)、産経新聞社など後援=が31日、京都市北区立命館大学で開かれ、国際問題アドバイザーで同大客員教授岡本行夫氏が「中東和平の行方」と題して基調講演を行った。

 岡本氏は中東和平に対する日本の貢献について「パレスチナイスラエル問題で日本政府の果たせる役割は大きくない。日本が中立国だからこそ調停できるというのは理想論である」との認識を示す一方、「国連安全保障理事会の議長役など、直接間接を問わずこれまで中東問題に貢献してきた日本人は多い」と指摘。学生らに対して「希望を失わず、戦略的な思考を持って進んでほしい」と呼びかけた

希望…あるんですかね…