週末のG7、G20合意の具体化が焦点=カナダ財務省高官

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 [オタワ 1日 ロイター] 3日にトルコのイスタンブールで開かれる7カ国財務相中央銀行総裁会議G7)について、カナダの財務省高官は1日、9月の20カ国・地域(G20)会合での合意をいかに実行に移すかが焦点になる、との見通しを示した

 G7後に声明が出されるかについては憶測しないとし、当日の会合で決定されるとした。為替に関する声明をカナダが支持するかについても言及しなかった。

 世界的な不均衡を非常に緩やかに調整することが重要とし、G7各当局者はその実施方法を具体化する責務があると述べた。

そもそもG20の合意って何だっけという方はこちら↓をどうぞ
■G20金融サミット閉幕後の各国首脳の主な発言

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 9月25日、G20閉幕後に各国首脳が世界経済などについて意見を述べた。写真はG20に参加した各国首脳。同日、米ピッツバ ーグで撮影(2009年ロイター/Kevin Lamarque)

 [ピッツバーグ 25日 ロイター] 20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)閉幕後の各国首脳、当局者の主な発言は以下の通り。
 <世界経済について> 
 ◎オバマ米大統領
 半年前にわれわれが直面していた状況を思い起こす価値がある。経済は収縮し、失業者が急増、貿易は停滞し、金融システムはほぼ機能停止状態に陥った。大恐慌の再来を警告する人もいた。

 しかしわれわれが実施した大胆で協調した行動によって数百万の雇用が救われ、また創出された。生産の落ち込みにストップがかかり、金融市場が息を吹き返した。われわれは、危機が発展途上国にさらに波及するのを食い止めた。

 それでもなお、さらに大きく前進しなければならないことは分かっている。

 まず初めに、成長が元通りになるまで回復計画を継続することと、繁栄のための新たな枠組みの導入で合意した。しかしそこで止まることはできない。われわれは将来、これまでと変わらずのバブルとその崩壊を容認することはできない。気を緩めてはならない。

 第2に、今回のような危機が決して再発することのないよう、厳しい金融規制を新設し、前進するための具体的な措置で合意した。システムを悪用したら、その責任を取らねばならない。

 3番目に、化石燃料への補助金を段階的に廃止することで合意した。この改革によってわれわれのエネルギーに関する安全保障が向上する。

 最後に、われわれは国際経済の協調・統治システムの改革で合意した。20世紀のアプローチで21世紀の難問に対処することはもうできない。 
 ◎カナダのハーパー首相
 景気回復の兆しは見られるものの、良くてぜい弱といったところだ。このコースにとどまらなければならない。自己満足に浸っている時間はない。前途には、やらねばならない大きな仕事がまだある。われわれは景気後退(リセッション)から脱却していない。
 ◎ブラウン英首相
 G20の首脳はきょう、4月にロンドンで合意した昨年の世界経済崩壊へのわれわれの対応が、全体として成功していることを確認した。「うまくいった」ということだ。

 そしてきょう、われわれはさらに先へと進み、次のことに合意した

 ─―持続力のある回復が確実になるまで強力な政策対応を継続し、刺激策の早過ぎる解除を避ける。今年および来年のわれわれの行動の結果、1500万人の雇用が創出または確保できると推定している。

 ─―強力で持続的かつ均衡の取れた成長のための協定・枠組みを導入する。われわれが経験した危機が再び起こらないことを確実にする国際経済管理の新時代の幕開けだ。

 ──過度のリスクテークを避け、長期的な成長に報いるようボーナスシステムを改革するなど、銀行セクターを根本的に改革する。旧来のやり方には戻れない。ボーナスに関するコミットメントは、容認できない不面目な旧来のシステムに終わりをもたらす。

 ──ピッツバーグで、世界の人口の3分の2を代表する国・地域の首脳が雇用、成長、持続的景気回復に関するグローバルな計画に合意した。われわれは今週、より良い世界の構築に向けた措置を取った。 
 ◎ブラジルのルラ大統領
 いかなる国も景気対策をやめるべきではないと決定した。世界の危機は終わっていない。一部の国では緩和しているが、その他の国では依然深刻だ。 
 ◎サウジアラビアのアッサーフ財務相
 われわれは出口戦略について考えるべきだが、出口戦略の実施についてはまだ話すべきでないということで全員が一致している。

 まだ時期尚早であり、腰折れの可能性も依然としてある。 
 ◎インドのシン首相
 インドに経済危機はない。世界的経済危機の結果としてわれわれの輸出が損なわれたのは確かに事実だ。成長率に影響した。しかしそれでも、われわれの経済は6.0─6.5%の率で成長している。 
 <銀行の報酬について> 
 ◎スウェーデンのボリ財務相
 きょうここで受け入れたことは、貪欲は規制できず、危機の後に戻ってくるということだ。しかしわれわれは、少なくとも貪欲のバランスをいかに取るかについての合意を得た
 <貿易について> 
 ◎世界貿易機関WTO)のラミー事務局長
 首脳らはきょう、新多角的通商交渉(ドーハ・ラウンド)への期待を明確に表明した。2010年の妥結だ。 
 <G20について> 
 ◎ブラウン英首相
 G20は今やわれわれの国際経済協力の中心的なフォーラムだ。
 ◎ブラジルのルラ大統領
 G20は現在、新しい世界秩序と金融市場規制において特別な役割を果たしている。
 ◎イタリアのベルルスコーニ首相
 (主要8カ国=G8が無効になったとは)思っていない。G8は経済についての同一のビジョン、同一の価値と原則で結ばれている8カ国で構成されている。G8は引き続き有効だ。
 <気候変動について> 
 ◎欧州委員会バローゾ委員長
 全面的で持続可能な回復は、われわれが気候変動対策にも取り組み、貿易を始動させて初めて達成できる。G20の信頼性を問うテストだ。失敗という選択肢はない。
 ◎イタリアのベルルスコーニ首相
 コペンハーゲンで開かれる国際気候変動枠組み条約締結国会議を準備する会合が数週間以内にニューヨークで開かれる。コペンハーゲンで条約は予想していないが合意は時間をかけて実行に移されると予想している。

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たしかに実行に移すには合意をもう少し具体的にする必要があるかもしれません。