会議はたったの3時間 G7の形骸化露呈

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091003-00000584-san-bus_all
 【イスタンブール=吉村英輝】3日午後(日本時間同日夜)に開幕した先進7カ国財務相中央銀行総裁会議G7)は、予定されている実質的な討議時間が3時間という「近年、例をみない」(交渉筋)短時間会合となる。20カ国・地域(G20)金融サミット(首脳会合)が開かれたばかりで、新たな合意事項を打ち出すことも難しく、共同声明が見送られる可能性さえ指摘された。議論の内容よりも、その存在意義を問われることになり、米国、日本、欧州に中国を加えた「G4」に衣替えする案も浮上した。

 「通常はもう来ているはずのコミュニケ(声明文)のたたき台が、議長国のイタリアからまだ届かない」

 日本側交渉筋は、G7開幕直前まで、慌ただしく準備作業を各国と続けていた。通常は夕食会をまたいで2日間の日程で行われるG7だが、今回は夕方の3時間の会議だけとあって、代理クラスによる議題のすりあわせ作業も、3日午前中に一気に済ませてしまう“突貫工事”ぶり。G7の形骸(けいがい)化は明らかだった。

 G7メンバーも参加し、約1週間前に米ピッツバーグで開かれたG20の直後だけに、G7の交渉筋からは「驚くような内容が発信できることは到底見込めない」との言い訳も漏れる。だが、G7アジア通貨危機が発生した直後の1997年9月の香港会合で見送って以来、何らかの共同声明を公表し続けてきた。何のメッセージも世界に打ち出さなければ、G7の崩壊ともとられかねず、関係者からは「マーケットは経済不安定の要因となりかねない」との声も漏れていた。

 世界全体のGDP(国内総生産)に占めるG7各国の割合は4割程度に低下。一方で、中国をはじめとした新興国が加わるG20では9割近くをカバーし、その存在感は高まる一方だ。前回のG20では、国際経済を議論する「第一の枠組み」をG20とし、定例化することでも合意した。

 こうしたなかで、ロイター通信は3日、G7筋の話として、米政府がG7を将来的にG4に衣替えする意向であると報じた。以前からたびたび浮上している案ともいわれるが、米国もG7の存在意義に疑問を抱いていることを物語る。為替などの金融市場で、G7はなお圧倒的な影響力を持っているが、金融問題を話し合う国際協議の場もG20に重心が移りそうだ。

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週末のG7、G20合意の具体化が焦点=カナダ財務省高官
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20091002/p4
とあったので、そんなものかなと思っていたのですが、3時間で何が出来るかと問われれば誰もが疑問に思いますよね。G4案に日本が入っているだけまだましと安心するところなんでしょうか。