<パキスタン>タリバンの勢力、南部でも拡大 当局は警戒感

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091026-00000090-mai-int


治安機関の急襲を受けたマドラサ「ジャミア・メフムディア」=パキスタン中部のデラ・ガジ・ハーンで、栗田慎一撮影

 パキスタン北西部の部族支配地域を拠点とする反政府武装勢力パキスタンタリバン運動」(TTP)の影響力が、同国中部のパンジャブ州南部に広がっている。TTP掃討作戦を続けるパキスタン軍・治安当局は、同州が武装勢力による治安かく乱の新たな震源となる恐れがあるとして警戒を強めている。【デラ・ガジ・ハーンで栗田慎一】

 パンジャブ州南部のデラ・ガジ・ハーンで9月25日、治安機関による一斉摘発が行われ、この地域で最古の歴史を持つマドラサイスラム神学校)「ジャミア・メフムディア」も急襲された。地元警察によると、一連の摘発で計11人が逮捕され、うち2人はこのマドラサで捕まった。調べでは、2人はマドラサの元神学生で、卒業後に武装勢力に合流し、戦闘員のリクルートのために帰郷していたという。しかし、マドラサの指導者、アニフ・ガボール師は「我々は過激思想とは無縁だ。2人がなぜ逮捕されたのかも分からない」と武装勢力との関係を全面否定した。

 デラ・ガジ・ハーンは南西部バルチスタン州の州境近くにあり、部族地域からパンジャブ州に流入してくる「武装勢力の玄関口」と言われる。07年7月にムシャラフ前政権によって武力鎮圧されたイスラマバードのモスク「ラル・マスジッド」を設立したガジ部族の本拠地であることから、原理主義色が強い

 また、パンジャブ州南部は国内最貧地帯のひとつ。過激思想の流布が容易とされ、宗派間抗争を主導してきた武装組織「ラシュカレ・ジャングビ」が拠点を置く。同組織は、8月にアフガニスタン駐留米軍のミサイル攻撃で死んだTTPのベイトラ・メスード最高司令官と連携関係を構築。ベイトラ氏の「報復戦」に参加し、10月以降に起きた政府軍総司令部襲撃や東部ラホールの警察訓練所などへの連続襲撃など一連の事件に関与した。実行犯のほとんどが同州南部でリクルートされていた。

 パンジャブ州でのTTPの影響力増大を懸念する治安当局は、武装勢力メンバーの摘発を強化。今月16日には同州南部の最大都市ムルタンで、衣服に爆弾を仕込んだ男を潜伏先の民家で取り押さえた。ただ、地元記者は「行き過ぎた捜査や誤認逮捕も少なくない」と語り、捜査活動が逆に反政府感情を高めかねない問題点を指摘。テロ対策の難しさを浮き彫りにした。

【関連ニュース】
パキスタン自爆テロや爆発相次ぐ 被害、全国に拡散
パキスタン:ほぼ全域で休校…「無差別」の危険 大学テロ
パキスタンイスラマバードで連続自爆テロ 3人が死亡
パキスタンタリバン掃討作戦 新たに17万人以上が避難
パキスタン・アフガン国境:検問所、半数以上を撤去

ラル・マスジッドは赤いモスクですよね。
パキスタン 赤いモスク、渦巻く反発 イスラム過激派、隠然
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071018/1192666753
だいぶ前の話ですが、おそらく政府には恨みを抱いたままなんでしょうね。パキスタン情勢も細かく見ていかないとだめみたいですね。
ニュース系サーチエンジン(ラシュカレ ジャングビ)
ニュース系サーチエンジン(Lashkar Jhangvi)