トルコ憲法裁、クルド系政党に解散命令 EUが批判声明

http://www.asahi.com/international/update/1212/TKY200912120167.html

2009年12月12日11時55分

 【バーレーン=吉武祐】トルコの憲法裁判所は11日、国内少数派クルド系の民主社会党(DTP)に対し解散を命じる判決を出した。トルコが目指す欧州連合(EU)加盟には、少数民族の保護が求められており、今回の解散命令が、EU加盟への新たな障害になる可能性がある

 検察は2007年11月、クルド人が多く住む同国南東部での自治拡大をめざすDTPの活動が、同国憲法が国是とする「国家の不可分」に違反するとして、解散訴訟を提起した。判決は政党解散の要件とされる「国家原則に反する活動の中核的存在」に該当したとして、裁判官11人全員が解散を支持した。

 判決により、同党の政治家37人は5年間政治活動を禁じられ、トゥルク代表を含む国会議員2人は失職する。DTPは、定数550の国会で21議席を持つ。

 判決はまた、テロ組織と見なされるクルド労働者党(PKK)とDTPのつながりも指摘した。

 この判決に、EU議長国スウェーデンは「暴力とテロは強く非難するが、政党の解散は厳しく自制されるべき例外的手段だ」とする声明を発表した。

 人口約7千万のうち2割前後とされるクルド人への対応をめぐって、トルコはEUなどから人権抑圧を指摘されてきたが、親イスラムエルドアン現政権は徐々にクルド人の権利拡大に努めている

解散を支持した裁判官の中にはクルド人はいたんでしょうか。トルコの民族融和は比較的うまく行っていると思っていたのですが、こういう事もあるのですね。