<北朝鮮>高濃縮ウランの計画、04年水面下で米国に伝える

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070315-00000066-mai-int


 【ワシントン笠原敏彦】北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の進展に向け焦点となる高濃縮ウラン(HEU)計画疑惑で、計画を否定していた北朝鮮が04年8月に従来の姿勢を一転させ、「研究プログラム」の存在を水面下で米政府に伝えていたことが14日、分かった。北朝鮮の依頼を受けてメッセージを米側に伝えた元米政府当局者が毎日新聞に明らかにした。米国との対話を求める北朝鮮が問題解決を目指して取った措置だったが、大規模な計画を疑う米政府はその主張を受け入れなかったという。

 核兵器用のHEU計画疑惑は、6カ国協議の今後の課題となる「核計画の申告」で焦点になる問題だ。ヒル米国務次官補は、北朝鮮が今も同計画の存在を認めていないと説明する一方で、米朝両国が「相互に満足する」解決の必要性で一致していると明かしている。北朝鮮が交渉で再び「研究プログラム」を持ち出す可能性もある。

 米朝交渉に長く携わってきた元米政府当局者によると、04年8月にニューヨークで北朝鮮高官と接触し、米政府へのメッセージを託された。主な内容は「我々に高濃縮ウランを(大量)生産する計画はない。あるのは、(小規模な生産を行う)研究プログラムだ」というものだった。「高官」の名前は明かしていないが、北朝鮮からは同月、民間団体主催の学術会議に出席するため李根(リグン)外務省米州局副局長(現在・同局長)がニューヨークを訪れている。

 元当局者は「北朝鮮のメッセージは国務省高官らに伝えた。しかし、当時のブッシュ政権北朝鮮がHEU問題ですべてを明かすまで妥協はしないという方針で、強硬派の反応は『そんな情報は信用できない』というものだった」と説明した。

 HEU計画は、02年10月にケリー国務次官補(当時)が訪朝した際に遠心分離機購入などの「証拠」を突きつけ、北朝鮮がいったんは計画の存在を認めたとされる。しかし、北朝鮮はその後一貫して計画を否定。米国は同疑惑発覚を受け、核開発凍結の見返りに軽水炉などを提供する「米朝枠組み合意」(94年)を事実上破棄し、現在の核危機につながった。

しかし↓のイランに比べて核実験までしててこれだもんな。拉致問題慰安婦問題と取引みたいな形になって微妙な流れだし。