サハリン2 露の国有化完了 環境問題なぜか「解決」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070420-00000007-san-int

 【モスクワ=遠藤良介】ロシア極東サハリン(樺太)の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」に「環境破壊」を理由とした事業中止が命じられた問題を受け、事業に参画する日本の商社など外資3社は、露政府系天然ガス独占企業体ガスプロムに事業会社の経営権を譲渡する合意文書に署名した。これに合わせるかのように、ロシアは環境破壊については態度を軟化させており、環境問題は同事業を事実上、国有化する口実にすぎなかったという疑念が裏付けられた形だ

 合意によると、ガスプロム外資3社の連合事業主体「サハリンエナジー」社の株式の50%プラス1株を74億5000万ドル(約8800億円)で取得する。これにより、もともとの出資者の英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル保有株式比率は55%から27・5%マイナス1株、三井物産は25%から12・5%、三菱商事は20%から10%にそれぞれ減少する。

 露天然資源省は昨年9月、違法な森林伐採など「環境破壊」を理由に、8割方まで進んでいた同事業の中止を命令。「環境破壊」が最大500億ドルに相当するなどとして、損害賠償を請求する構えを見せた。

 しかし、ガスプロムの事業参画で基本合意が成立した昨年末以降、同省は態度を変え、先月、損賠請求訴訟を起こさない方針を表明。今月16日にはサハリンエナジーが提出した環境是正計画を短期間で承認した。経営権譲渡に関連し、ガスプロム幹部は「環境に関する請求は、是正計画が履行されない場合にのみ発生する」としているが、事実上、この問題にピリオドを打った格好だ。

 今回のサハリン2の事実上の国有化の背景には、プーチン政権が地下資源を「強いロシア」再興の武器と認識し、資源の国家管理を強めていることがある。サハリン2は1994年締結の生産物分与協定(PSA)に基づき、ロシアで唯一、外資だけの手で開発が進められていた。

まぁ確かにそうは思いましたが、言い切れるんでしょうか。