対エストニア 露、圧力エスカレート 今度は鉄道を遮断 米欧も懸念

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070504-00000011-san-int

 【モスクワ=遠藤良介】旧ソ連バルト三国の一つ、エストニアが第二次大戦でのソ連軍勝利を記念した銅像を首都中心部から移転した問題で、ロシア側からの“圧力”が一段と強まっている。ロシア政権派の青少年団体は激しい抗議活動を展開し、在露エストニア大使館を機能停止に陥らせたほか、ロシア国有鉄道エストニアとの間の鉄路を補修の名目で遮断した

 ロシア大統領府に近い青少年団体「ナーシ」の構成員らによるエストニア大使館前の占拠は3日で1週間になるが、警察当局は先の反プーチン政権のデモは直ちに制圧したのとは対照的に、エストニアに対するデモ隊は放置している形。2日は同大使館を訪れたスウェーデン大使の乗用車が団体構成員らの襲撃を受けた。

 同日午後にはエストニア大使の記者会見が予定されていたモスクワ市内の新聞社に同団体構成員ら数十人が強行突入。大使の警護員が特殊ガスを噴射して防ごうとしたが、団体は約40分にわたり記者会見場を占拠。夜にはエストニア大使館が投石を受けた。

 こうした事態を受け、エストニア大使館は領事業務を中止。このため、欧州連合(EU)が「(外国公館の安全保護などを定めた)ウィーン条約の義務を履行するようロシアに求める」と表明したほか、北大西洋条約機構NATO)と米国務省も同様の措置を求めた

 一方、ロシア国鉄による「線路補修」の結果、エストニア向けの石油や石炭の搬送が停止。ロシアは石油と石油製品の約4分の1をエストニア経由で輸出しているため、今後、北欧諸国などに影響が出る恐れがある

 今回の対立の背景には、エストニアにとってソ連は「占領者」以外の何物でもないが、ロシアにすれば「ソ連軍こそが欧州をナチス・ドイツから救った」との意識が強いことがある。さらにエストニアが、1991年の独立後、市民権付与などをめぐり「ロシア系住民(人口の約26%)を差別してきた」(露紙記者)とする反発もロシアでは根強い。

エストニアソ連兵像撤去 露は猛反発、衝突で死傷者も
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070428/1177736055
の続きですな。
ラトビアが露と国境画定調印 残るは日本とエストニア
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070329/1175176321
と、ロシアとエストニアは国境問題もあるようですが。