フィリピンで中間選挙 アロヨ与党「上院多数」焦点 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070515-00000003-san-int

 ■エストラダ陣営と“代理戦争”の様相

 【シンガポール=藤本欣也】フィリピンで14日、上下両院の議員や地方の首長などを選ぶ中間選挙の投票が行われ、即日開票された。任期6年の折り返し点を迎えたアロヨ大統領の政権与党が、上下両院で多数を確保できるかが焦点。与党優勢の下院に対し上院では接戦となっており、2010年の次期大統領選に向けた、アロヨ大統領とエストラダ前大統領の両陣営による前哨戦の様相を呈している。大勢判明まで1週間程度かかる見通しだ。

 この日、マニラ北部のルバオで投票を終えたアロヨ大統領は「激しい選挙戦となったが、私たちは勝敗に関係なく善良な心をもつべきだ」と国民に冷静な対応を求めた。

 同国では約4カ月の選挙期間中、各地で候補者間の暴力事件が相次ぎ、約120人が射殺されるなどで死亡(前回2001年の選挙では111人が死亡)している。

 ロイター通信によると、14日の投票日にも各地で衝突などが起き、少なくとも6人が犠牲になったという。

 フィリピンでは、04年の大統領選不正疑惑を受けて野党陣営が05年と06年、下院で大統領弾劾を申し立てたが、多数派を占める与党に棄却され続けた。このため今選挙で、与野党いずれが下院を制するかにより今後の政局は大きく変わるが、小選挙区中心の下院選は現職有利で、与党圧勝との見方が強い。野党が目標に掲げる、大統領の弾劾訴追手続きに必要な3分の1以上の議席獲得も微妙とみられている。

 一方の上院は現在、一部の与党系議員がアロヨ政権と距離を置くなどで反アロヨ陣営が多数派を形成しているとされる。

 上院選は全国区で争われるため、候補者の人気投票の側面とともに、アロヨ政権に対する信任投票の意味合いも強くなる。事前の世論調査によると、野党陣営のうち6人、与党は4人がそれぞれ当選圏に入っており、激戦となっている。

 今回の上院選は、次期大統領候補を占う試金石ともみられ、01年に当時のアロヨ副大統領らに政権を追われたエストラダ前大統領が積極的に野党候補者を支援するなど、アロヨ対エストラダの因縁の対決再燃の構図にもなっている

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【用語解説】中間選挙

 選ばれるのは上院(定数24)の半分の議席12と、下院の全議席(定数250以下)のほか、州知事、市長、議員など約1万7800のポスト。有権者数は約4500万人。刑が確定しない限り拘置中の被告も立候補可能で、上院選には、2003年にホテル占拠事件を起こした元青年将校や、昨年2月のクーデター未遂事件で逮捕されたホナサン元上院議員も立候補した。

フィリピンで中間選挙 暴力事件相次ぐ
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070514/1179148426
『フィリピン経済の好転を追い風とするアロヨ大統領と、01年に退陣に追い込まれながら貧困層を中心に根強い支持を集めるエストラダ前大統領の「代理戦争」』ということでしたが、貧困層の割合はどれくらいなんでしょうね。

フィリピン国別援助計画
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/kunibetsu/enjyo/phil_h.html
とか見ても最近のはいまいち分かりませんね。