石原産業元副工場長に実刑 「フェロシルト」不法投棄事件

http://www.sankei.co.jp/shakai/jiken/070625/jkn070625015.htm

 化学メーカー石原産業大阪市)による土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件で、廃棄物処理法違反罪に問われた四日市工場の元副工場長(元役員)佐藤驍被告(69)らの判決公判で、津地裁の山本哲一裁判長は25日、佐藤被告に懲役2年(求刑懲役3年)を、法人としての同社に求刑通り罰金5000万円を言い渡した。

 同工場の元環境保安部長、宮崎俊被告(59)は懲役1年4月、執行猶予5年(同懲役1年6月)とした。

 検察側は論告で、被告らが有害物質の検出を隠蔽(いんぺい)したことなどに言及し「佐藤被告はコスト削減のため、違法行為もあえて行った。責任は極めて重大」と指摘。同社についても「かつて公害問題を起こしたにもかかわらず、なお利益追求を重視した」と批判した。

 佐藤被告は公判で、不法投棄の主導を認めた上で「上司にも報告していた」と述べ、会社ぐるみの犯行とした。

 田村藤夫社長は「(当時は)フェロシルトが産廃とは予想もしなかった」とし、佐藤被告の独断による犯行との主張を繰り返していた。

 判決などによると、佐藤被告らは平成13年12月から17年4月にかけ、四日市工場で製造したフェロシルトや汚泥計約13万5000トンを岐阜県土岐市や愛知県長久手町三重県亀山市の山林などに不法に捨てた。

 フェロシルトは三県と京都府の37カ所で計約72万トンが埋められ、環境基準を超える六価クロムなどの有害物質が検出された。

フェロシルトに関してはこちら↓にも書きました。
489億円賠償求め提訴 石原産業旧経営陣に株主
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070424/1177420984