サウジアラビア:イスラム法学者がビンラディン容疑者批判

http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20070920k0000m030128000c.html

 【カイロ高橋宗男】イスラム系ウェブサイト「イスラム・オンライン」はサウジアラビアイスラム法学者、サルマン・ビンファハド・アウダ師が国際テロ組織アルカイダのウサマ・ビンラディン容疑者にあてたとする公開書簡を掲載した。書簡は「我々イスラム法学者はウサマの行為を拒絶する」と同容疑者の言動を批判している。

 同師はサウジが国の根幹に据えるイスラムスンニ派の一派ワッハーブ派の高名な法学者。反王室派としても知られ、米軍のサウジ駐留に反対してきた点ではビンラディン容疑者と一致していた。ビンラディン容疑者を批判した公開書簡について、専門家は「アルカイダの思想にとって大きな痛手だ」と論じている

 書簡は「兄弟ウサマよ」と呼びかける形式。「イラクアフガニスタンのような国家の破壊から我々は何を得たのか」と問い、「内戦の悪夢はムスリムイスラム教徒)にいかなる喜びももたらさない」とアルカイダによる暴力の妥当性に疑問を投げかけた。

 さらに「殺人と暴力の文化を普及させた責任は誰に」「泣き叫ぶ母親や子供たちを残し、若者が戦地へ向かう責任は誰に」とたたみかけ、「アルカイダは刑務所が若いムスリムで満たされる原因だ」と断じている。

毎日新聞 2007年9月19日 21時15分

Wikipediaによると『エジプトの首都カイロにあるスンナ派イスラムの最高学府アズハルの法学者たちが発したファトワーは、スンナ派世界では高い権威をもつ勧告として尊重されている。』と言うことだそうですが、サウジの法学者の公開書簡ってのはどうなんですかね。今後に注目と言うことで。