台湾「双十節」で16年ぶり復活 中国牽制、軍事パレード

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071011-00000055-san-int

 ■新型巡航ミサイル公開されず

 【台北=長谷川周人】台湾の「双十節」(「中華民国」の実質的な「建国記念日」)にあたる10日、台北市内の総統府前で記念式典が行われ、1991年以来16年ぶりに軍事パレードが復活した。予定された巡航ミサイルの公開は、中国への刺激を避ける政治判断から先送りされたが、自主開発の超音速対艦ミサイルを披露するなど、急速な軍備拡張を進める中国を牽制(けんせい)した。

 台湾の軍事パレードは、李登輝政権下で中台関係の緊張緩和が進む中では行われなかったが、今回の復活は「自主防衛の意思と決意を引き上げる」(陳水扁総統)とともに、約半年後の総統選に向け「国威」を発揚し、域内団結を図る政権の思惑がある。国防部(国防省)によると、参加したのは兵員2300人、作戦機71機、車両213両などで、パレードは全島に生中継された。

 最も注目されたのは、自力開発した巡航ミサイル「雄風2E型」の公開だったが、上海や香港を射程に入れる攻撃兵器だけに、中国は開発を中止するよう繰り返し警告。これに連動する形で米国も、対中関係の安定を目指す立場から、攻撃兵器の公開に反発していた。

 国防関係者によると、米国は
(1)週明けに党大会を控えた中国を追いつめるべきでない
(2)攻撃力の誇示は中国に重大な政治決断を迫る危険な賭だ
(3)公開は米国製兵器の売却問題に影響しかねない
−などとして、公開を見送るよう圧力をかけたという。

 陳総統は難色を示したが、週明けまでに「2E型」の公開中止を決めた。ただ、同時公開を計画していた超音速対艦ミサイル「雄風3型」や弾道ミサイルを迎撃可能な対空ミサイル「天弓3型」などは、予定通り公開された。

 雄風3型は、中国が調達したロシア製モスキート対艦ミサイルと酷似し、射程は100キロ以上。「空母殺手(キラー)」といわれ、中国が準備を進める空母機動部隊への抑止力となる

 天弓3型は、改良型パトリオット(PAC2)に近い性能を持ち、同時に9つの目標物が捕捉可能で射程は200キロ以上。中国が台湾に向ける「1000発近いミサイル」(国防部)を迎撃する防衛網の役割を果たす。

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中国と空母のネタは何回か取り上げていますが、友人によると本当に運用しようとするとかなりコストがかかるようで、本当に中国に持つ気があるか疑問ということでしたが、台湾は対空母の兵器をすでに持ってるんですね。ちょっと驚きました。

しかしアメリカも台湾に武器売ったり中国の顔色伺ったり大変ですね。