<イラン>核保有国に軍縮要求 国連委に決議案提出

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071022-00000009-mai-int

 【ニューヨーク小倉孝保】イランが国連総会第1委員会(軍縮)に、核兵器保有国に対する軍縮要求を柱にした決議案を提出したことが21日、分かった。国連安全保障理事会は11月、イラン核開発問題を協議するが、イランは核兵器の「保有国」対「非保有国」という構図を作ることで、非同盟諸国の多い総会の場で核保有国に圧力をかけ、対イラン制裁強化を目指す米国などをけん制、自国の核開発への国際圧力を回避する狙いがある

 今月16日に提出された決議案は、95年と00年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議で合意した核軍縮促進の重要性を強調したうえで、核兵器保有国に対し
保有する核の一方的削減に努める
核兵器の能力や、これまでの合意内容をどの程度実行しているかについて透明性を確保する
▽安全保障上の核兵器の役割を減少させる
▽できるだけ早期に、完全な核兵器廃棄への道筋を付けることを確約する
−−などを求めている。さらに、核保有国の非保有国に対する義務を強調している。

 核開発問題でイランの最大の頼りは中露だが、その次は「非保有国」の支持だ。中露は、イランの制裁強化に今のところ、慎重な姿勢を崩していないが、イランは常に、非同盟諸国を中心にした「非保有国」との関係強化も意識してきた

 非保有国には、保有国が軍縮努力を怠っていながら、非保有国の核開発を制限しようとしているとの反発が強く、イランはその反発に訴える主張を繰り返している。

 ただ、決議案への支持が十分、集まらない場合、非保有国の後ろ盾がないことを露呈する結果にもなりかねず、イランにとって決議案は「両刃の剣」と言えそうだ

 この決議案は11〜12月の同委員会にかけられるとみられるが、その場合、米国などの反対は確実で、支持が集まらないとみられた場合、採決されない場合もある。

 イランは昨年、核軍縮を求める非同盟諸国30カ国による総会決議案の共同提案国になり、賛成多数で採択された。今年はイランだけで決議案を提出した。総会決議に強制力はないが、国際社会の多数意見を反映しており関係国には一定の圧力となる。

ラリジャニ国家安全保障最高会議書記が辞任してから、
イラン安保最高会議書記が辞任、欧州との核交渉責任者
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071020/1192912241
IAEAとイランの関係も不透明なんですかね。本当に核兵器を作ろうとしているのか、濃縮だけしてるのかが、一番重要なところだと思いますが。