ポーランド総選挙で野党躍進、政権交代は必至

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071022i202.htm

 【ワルシャワ=三好範英】ポーランド下院(定数460)選挙が21日行われ、即日開票された。

 同日深夜までの国営テレビの出口調査によると、野党のリベラル政党「市民プラットフォーム」が得票率43・7%で第1党の座を確実にした。

 政権与党内の混乱から前倒し総選挙に踏み切ったカチンスキ首相だったが、自身が党首を務める保守政党「法と正義」は30・4%にとどまり、政権交代は必至の情勢となった。

 「プラットフォーム」のドナルド・トゥスク党首は同日深夜、ワルシャワ市内で「ポーランド人が良識ある国民であることを世界に示した」と勝利宣言した。

 出口調査によると、これら2党に次いで、旧統一労働者党(共産党)の流れをくむ政党連合「左翼民主主義者」が13・3%、「農民党」が8・4%を獲得。選挙は比例代表制で行われ、他の政党は議席獲得に必要な得票率5%(政党連合は8%)に達しなかった。「プラットフォーム」は単独過半数には達しない見通しで、トゥスク党首は、農民党と連立交渉を開始する方針を表明している。

 「プラットフォーム」は減税やユーロ早期導入などの経済政策や、カチンスキ政権で悪化した対欧州関係の改善を掲げた。こうした公約が経済成長の波に乗る都市住民や、カチンスキ首相の強権的な政治手法に批判的な若者層の支持を得たと見られる。今回の選挙の投票率は約55%と冷戦崩壊後のポーランド国政選挙で最高となった。特に若年層の高投票率が目立った。

 「プラットフォーム」は、米国によるミサイル防衛システムの欧州配備問題では、カチンスキ政権の推進方針を継承するとしている。一方、イラク派遣のポーランド軍の早期撤退方針を掲げており、米国との関係をどう調整するかが課題となりそうだ。

(2007年10月22日10時34分 読売新聞)

昨日はポーランドの選挙結果と、大統領の任期がまだ続くから本当に変わるのかという記事挙げて、今までポーランドはMDくらいでしか取り上げてきませんでしたがと書きましたが、MDは推進なんですね。しかしイラクは撤退ですか。たしかにアメリカとの関係はどうなるのか気になるところです。

と思ったらこんな記事も
ポーランド 野党大勝でイラク駐留軍の撤退が浮上
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071023-00000006-maip-int

Vサインで支持者の祝福に応える市民プラットフォームのトゥスク党首(中央)=ワルシャワで2007年10月21日夜、中尾卓司撮影

 【ワルシャワ中尾卓司】21日投票されたポーランド総選挙で、野党「市民プラットフォーム」が大勝を収めたことで、イラクに駐留するポーランド軍の撤退が浮上している。同党はこれまでイラク駐留の継続に疑問を投げかけており、同党幹部は選挙終了後、「すでにイラク駐留ポーランド軍は役割を終えた。ポーランド軍は08年はじめに撤退すべきだ」と明言した。

 イラクには、現在約1000人のポーランド軍部隊が駐留している。

 トゥスク党首率いる市民プラットフォームが政権についた場合、レフ・カチンスキ大統領、ヤロスワフ・カチンスキ首相の兄弟政権による強硬路線でひびが入った欧州連合(EU)との関係を改善する方向だ。さらに、米国との同盟関係を強化したカチンスキ兄弟を「米国に傾き過ぎ」と批判しており、親米路線にも一定の歯止めをかけるものとみられる。

 同党は、カチンスキ政権が積極的だった米国のミサイル防衛(MD)システム計画受け入れにも慎重な姿勢を示し、「計画受け入れには、米側により厳しい条件を要求する」と表明している。

まぁ今後もニュースあると思うんですけど、実際どっちなんですかね。