トルコ議会、言論の自由に関する法の改正案を可決=アナトリア通信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080430-00000847-reu-int

 [アンカラ 30日 ロイター] トルコ議会は30日、言論の自由に関する法律の改正案を可決した。欧州連合(EU)は、加盟候補国であるトルコの言論の自由を制限しているとして同法を批判してきた。

 国営アナトリア通信によると、刑法301条の改正案は同日早朝、賛成250票、反対65票をもって可決された。

 トルコはノーベル文学賞受賞者オルハン・パムク氏を含む多数の作家を「国民侮辱の罪」で訴追する際、同条項を拠り所としてきた。

 今回の改正により「国民侮辱の罪」は「国家侮辱の罪」となり、立件には法務大臣の許可が必要になる。また、最長の懲役判決は3年から2年に短縮される。

 しかし、作家や出版社は、改正が小幅である上、表現の自由を制限する他の法律が引き続き有効であるため、今後も頻繁に訴訟に巻き込まれる可能性あるとして危惧の念を表明した。

 EUもトルコの法改正に対し、気のない返事を送っているに過ぎない。欧州委員会バローゾ委員長は最近のトルコ訪問で、改正は正しい方向への一歩になると発言した。

 トルコ政府が2005年に始まったEUとの加盟交渉の加速を望むなか、言論の自由の制限緩和がトルコの政治改革への取り組みの試金石になるとEU側は発言してきた。

 シャヒン法相は改正反対派からの批判をかわし、国家への侮辱の制限は引き続き存在すると述べた。

 トルコでは同法の改正が論議の的になっていた。同国では近年、EUに対する幻滅とともに、ナショナリズムが急速に拡大している。法案の審議は、ナショナリストの強硬な反対により数回、遅延していた。

うーんいい方向に変わって欲しいものですが、そう簡単にはいかないんですかね。トルコのナショナリズムと言うとイスラム教もからんでくるんでしょうね。