ロシア、グルジア領に増派 独立派を支援、緊張高まる+米はペルシャ湾に空母追加派遣

http://www.asahi.com/international/update/0430/TKY200804300351.html

 【モスクワ=大野正美】ロシア外務省は29日、グルジアからの分離独立を主張するアブハジア自治共和国への駐留部隊増強を発表した。ロシアのアブハジア支援に反発するグルジアへの対抗措置とみられ、「グルジアアブハジアを攻撃すれば、ロシアは報復する」と警告。両国間の軍事的な緊張が高まっている。

 ロシアは、グルジアアブハジアとの境界地域に攻撃準備のため1500人の部隊を配置したと非難。グルジア側はこれを否定し、「ロシアの増派部隊は違法な侵略者と見なす」と激しく反発した。

 両国間の緊張は、4月3日の北大西洋条約機構NATO)首脳会議で、ウクライナと共にグルジアの「将来的な加盟」で基本合意したのを機に急速に高まった。

 ロシアは、セルビアからのコソボ独立を欧米が支援した事実を逆手にとり、グルジアアブハジア南オセチア自治州の独立派への支援を強めている。16日に両独立派当局に登録されている法人をロシア側が承認するなどの支援策を発表。20日にはアブハジア上空でグルジア無人偵察機が撃墜される事件も起き、グルジアは「ロシアの戦闘機が撃墜した」と主張した。

 さらにグルジアは、ロシアの世界貿易機関WTO)への加盟について「独立派当局と直接経済関係を結ぶ決定を撤回しなければ阻止する」と表明、アブハジア南オセチアからのロシア部隊の撤退要求も一段と強めた。

 ただ29日にテレビで演説したグルジアのサアカシュビリ大統領は、「我々は戦争は望まない」とし、アブハジア南オセチア自治権の拡大による独立問題の解決を呼びかけた。今月21日に議会選挙を控えるグルジア政権には事態のこれ以上の悪化は避けたい事情がある。

 だが、ロシア政権でグルジアへの強硬策を主導してきたプーチン大統領は5月7日の退任後も首相で残り、グルジアをゆさぶる政策は今後も続くとみられる。アブハジア南オセチアの独立派もグルジアとの対決姿勢を一段と強める模様だ。不安定な状況が深刻化すれば、2014年にアブハジアのすぐ北のロシア南部ソチで開かれる冬季五輪にも影響しそうだ。

グルジアが戦争準備」=平和維持部隊を増強−ロシア
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080429/1209466243
と基本的には同じ内容のようですが、詳報ですね。

で、関係あるか分かりませんが、こういう記事もあります。
ペルシャ湾に空母追加派遣=イランへの圧力か−米国防長官
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080501-00000016-jij-int

 【ワシントン30日時事】メキシコ訪問中のゲーツ米国防長官は29日、ペルシャ湾に2隻目の空母を今週派遣することを明らかにした。同長官は「以前から計画されていたもので、長期間の派遣にはならない」と強調、軍事的行動を意味するものではないとしている。

 ただ、国防総省内では、イランがアフガニスタンイラク武装勢力を支援しているとの不満が高まっており、空母派遣はイランへの圧力を掛ける狙いがあるとみられる。

あいかわらず軍事に詳しくないので、ペルシャ湾に空母派遣して、グルジアににらみが利くのかわかりませんが(後で友人に聞いてみようかと)、この時期に発表するならグルジアかシリアをにらんでのことじゃないのかなぁと思います。

追記:
そういえばこんな記事がありました。
NATO、露に譲歩案示す…グルジア駐留を事実上容認
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071114/1195055686
その後この話がどうなったのかまた後で調べてみます。