<ケニア>暴動から半年…難民「家に戻れない」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080614-00000012-mai-int

 昨年12月末の大統領選を巡り多数の死傷者を出したケニアの暴動から間もなく半年を迎える。ケニア政府は5月末、事態が沈静化したとして国内避難民キャンプの閉鎖を発表したが、国際社会向けのポーズというのが実態。暴動が激しかった地域ではまだ多数の避難民がキャンプ生活を強いられ、民族別に分かれて暮らしていた。暴動の傷跡はまだ色濃い。【ナクル(ケニア中西部)で高尾具成】

 暴動が激しかった西部リフトバレー州では推定3万人以上が避難生活を続けている。村々にはまだ焼け残った廃屋が点在する。

 紅茶の産地ケリチョウからナクルのキャンプ「ショー・グラウンド」に逃れてきたキクユ人の農業従事者、スティーブン・カマウさん(35)は、昨年末に弓矢で負傷した左頭部が癒えていない。「家財も家も失った。隣人に攻撃され、帰るのが怖い」と話す。

 1万人以上が生活する同キャンプのピーター・カリオキ代表(27)は「感染症のまん延やレイプの発生など2次被害も出ている。子どもたちの心的ケアも十分ではない。政府は事実を隠ぺいするつもりなのか」と憤る。

 一方、ルオ人など少数派が集うキャンプ住民の多くも「危険で元の住所には戻れない」と話す。農業を営んでいたトム・ウチエンさん(27)は「対立が続いていて、夜はキャンプから出ることさえ危ない」と警戒感を崩していない。

 ケニアでは2月末、アナン前国連事務総長の仲介により、対立していたキバキ大統領と野党「オレンジ民主運動(ODM)」指導者のオディンガ氏が連立政権樹立に合意。大統領は4月、オディンガ氏を首相とする連立内閣を任命し、新政権が発足した。

 しかし、キバキ政権支持のキクユ人とODM支持のルオ人、カレンジン人などの溝は深い。政党関係者の多くは民族対立を超えた「統一」を訴えるが、新政権内部でも緊張状態が続いているのが実情だ。政府関係者内にも「連立政権はアナン前事務総長が用意した『砂上の楼閣』に等しい」との声もある。

 また、暴動で逮捕された若者らの処遇についても「釈放」を主張するオディンガ氏に対し、大統領側は法の裁きを受けさせる方針を変えていない。

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ケニア>暴動被害深刻なリフトバレー州、民族対立が泥沼化(+詳しい記事見つけたので)
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080108/1199798010

ケニア:暴動ルポ 「安定国家」に亀裂 「大統領が民族の対立構造作った」
では

 「キバキ大統領の政治手法は、社会に『キクユ人対他民族』という新しい対立構造を作ってしまった。民族が違っても仲良く暮らしていたケニア社会を壊したのはキバキ氏自身だ」。別の少数民族テソ人でODM選出の国会議員、ソスピタ・オジャモング氏はそう指摘する。

カレンジン人とは前大統領の出身民族だそうですが、ともかく『キクユ人対他民族』と書いてありましたが、どうなんですかね。