<米中東軍新司令官>アフガン政府とタリバンの和解交渉支持+パキスタンまとめ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081009-00000141-mai-int

 【ワシントン小松健一】米中東軍司令官に10月末に就任するペトレアス前イラク駐留米軍司令官は8日、ワシントン市内で講演し、アフガニスタン政府とイスラム原理主義勢力タリバンとの和解交渉について、「アフガン政府との和解を望む者たちがいるのであれば、交渉は前向きのステップとなるだろう」と述べ、アフガンの治安悪化を食い止める方策として強い期待を示した。

 イラクとアフガンでのテロとの戦いを指揮することになるペトレアス氏が、和解交渉への支持を事実上表明したことで、アフガンに派兵している米国や北大西洋条約機構NATO)の対テロ戦略にも影響を与えそうだ。

 ペトレアス氏は交渉の状況を整え、交渉相手や目的を明確にするのであれば「敵との対話も必要になる」と指摘した。そのうえで「(アフガンの)カルザイ大統領がサウジアラビアに交渉の仲介を依頼した」と明言。それを受けてアフガン国内で「いくつかの活動が出ている」と述べ、和解交渉が継続していることを明らかにした。

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アフガンはアフガン軍を増強して、タリバンとは交渉する方向のようですね。
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20081008/1223479464
では、アメリカは
<米国>日本などに1兆7300億円要求 アフガン軍増強で
だけでしたが、タリバン和解交渉支持を打ち出してきましたね。

上のリンク先ではアフガンとパキスタンの関係はややこしいと書きましたが、そこにタリバンもからめて、書いてみようと思います。

まず、さかのぼっていくと、
アフガン、印大使館で自爆テロ。インド、パキスタンの動きは。
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080708/1215527375
にまとめてる気もしますが、その中で扱ってる記事、
<アフガン>自爆テロパキスタン関与指摘

 パキスタンはインドの侵攻を防ぐため、後背地のアフガンに親パキスタン政権を作ることを戦略目標としてきた。このため01年の米同時多発テロまではタリバン政権を支援し、ISIはタリバン発足にも関与したとされている。

 一方のインドは、パキスタンを挟み撃ちにしておくため、タリバン政権と対立した軍閥集団「北部同盟」を支援。北部同盟が中心となったカルザイ政権を支援している。アフガン政府の今回のパキスタン非難には、こうした確執を踏まえ、パキスタン側に責任を押し付けようという思惑も透けて見える。

また、もう一年半ぐらい前の記事ですが、
苦境のムシャラフ大統領 パキスタン
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070405/1175777192
でも、

もともとパキスタン軍統合情報部(ISI)はアフガンでの影響力を確保するため、自らタリバンを育ててきた。「下士官クラスにはタリバンを今も支持する勢力が存在している。

と言っています。

しかし、一方で
パキスタン当局、タリバーン掃討作戦開始 対話路線に変化
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080629/1214743637
と、今年6月パキスタンタリバンに対し、対話路線を変更し、強硬策になっているようですが。

ただ、タリバン支持は、パキスタンの一部だけではなく、アフガン内にもいるようで、
タリバン支持」が3割=アフガン南部2州−民間調査
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070320/1174407489

<アフガン>地方政府でタリバン登用広がる 地域安定に寄与
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071110/1194704065

アフガンでタリバーン支持広がると、米統合参謀本部議長
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071213/1197502353

パキスタンとアフガンを切り離した上で、アフガンとタリバンを和解させるという事でしょうか。