国連委、ラシュカレトイバ幹部ら4人の制裁を追加指定

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081211-00000009-cnn-int

国連本部(CNN) インド西部の商業都市ムンバイで11月26日起きた同時多発テロで、国連安全保障理事会の制裁委員会は10日、事件を首謀したとインドが主張するパキスタンイスラム過激派「ラシュカレトイバ」の最高幹部ら4人を制裁対象に追加指定した。団体としては既に指定されている。

同制裁委は、国際テロ組織アルカイダアフガニスタンの反政府武装勢力タリバーンを対象に設置された。今回指定されたラシュカレトイバの最高幹部らは、ムハンマド・サイード指導者、作戦、資金担当の最高責任者にサウジアラビア国籍の資金提供者。

これら4人には、国外資産の凍結、渡航規制や武器禁輸などの制裁が科される。また、ラシュカレトイバ関連の団体も制裁対象となる。ラシュカレトイバパキスタン当局に非合法団体と指定された後、慈善団体に衣替えしたとされる。

今回の追加指定は、インド政府の要請に応じたもの。パキスタンのギラニ首相は10日、ラシュカレトイバの指導者2人を逮捕したことを確認している。作戦司令官のザラール・シャー容疑者らとされる。

同組織は、インドと領有権を争うカシミール地方のパキスタン側に拠点を置く。インドはテロで、ラシュカレトイバが首謀したと主張、パキスタン側に迅速な法的措置を要求していた。事件ではまた、イスラム過激派「ジェイシモハメド」の加担も指摘されるが、ギラニ首相は同派指導者、マスード・アズハル師の拘束は確認しなかった。

パキスタン治安部隊は7日、カシミール地方のパキスタン側の中心都市ムザファラバードでラシュカレトイバの拠点を急襲、十人以上を逮捕していた。指導者2人はこの中に含まれているとみられる。

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なんか名前だけが一人歩きしてる感のラシュカレトイバですが、慈善団体については前にも報道されてました。
2006/08
英テロ阻止、慈善団体隠れみの パキスタンへの送金が端緒
http://www.sankei.co.jp/news/060816/kok073.htm

 【ワシントン=有元隆志】米国行き旅客機を狙った同時爆破テロ未遂事件を未然に防げたのは、パキスタンに本拠を置く慈善団体に英国から送られた震災復興資金の流れを英捜査当局が不審に思ったのがきっかけだった。15日付の米紙ワシントン・ポストが報じた。米英当局は、慈善団体がイスラム過激派の隠れミノになっていたとみて解明を急いでいる。

 同紙がパキスタン情報機関高官の話として報じたところによると、昨年10月にパキスタン北部で起きた大地震の復興支援のため、同年暮れに英国からパキスタンの慈善団体に約1000万ドル(約11億6000万円)が送られた。しかし実際には半分以下しか復興活動に使われておらず、英国の情報機関が不審に思ったという。

 同高官らは慈善団体の名前は明らかにしていないが、14日付の米紙ニューヨーク・タイムズによると、英国やパキスタンの捜査当局者は「ジャマトッド・ダワ」という慈善団体に注目している。

 ジャマトッド・ダワはパキスタン地震の際、被災者へ食料支援などを行った。しかし、米政府は、カシミールの分離・独立を求めるイスラム過激派ラシュカレトイバの資金集め団体とみている。国務省は2001年にラシュカレトイバを外国テロ組織に認定し、パキスタン政府は2002年に活動を禁止した。

 米国務省が4月にまとめた2005年版テロ報告によると、ラシュカレトイバは1993年以降、インドの政府施設などを狙った襲撃を繰り返している。メンバーは数千人おり、国際テロ組織アルカーイダのパキスタンでの活動を支援しているとされる。

 パキスタン治安当局は10日、ラシュカレトイバの指導者とされるハフィズ・モハマド・サイド師を自宅軟禁下に置いた。一方、ラシュカレトイバはウェブサイトなどで今回のテロ未遂事件とは無関係と主張している。

(08/16 20:01)

しかし、
【インド】ムンバイのテロ犯、デリーにも警告
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20081204/1228342979
では、「デカン・ムジャヒディン」と言う団体が、犯行声明と予告をしていましたが、無視されてますね。どういう事なんでしょう。