<ロシア>軍が無人偵察機購入を検討 イスラエルから

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081225-00000093-mai-int

 【モスクワ大前仁】ロシア軍は兵器近代化の一環としてイスラエルから無人偵察機の購入の検討を始めた。実現すれば、第二次大戦後に独自の兵器システムを維持してきたロシアが、西側諸国から軍事技術を導入する初めての例となる。

 イスラエル国防省幹部は今月中旬、モスクワを訪問し、同国製の無人偵察機の売却について協議した。インタファクス通信によると、ロシア軍のマカロフ参謀総長は「無人偵察機の試験的な購入を話し合った」と述べた。下院国防族から国内メーカーによる開発を求める声も出ているが、ロシア軍は2、3年後をめどにイスラエルから100機近くの無人偵察機を購入したい考えとみられる

 今年8月に起きたグルジア紛争で、ロシアが軍事作戦上の勝利を収めたとされる一方、全地球測位システム(GPS)を使った精度の高い兵器を所有しない弱点などを露呈した。ロシアは性能の低い無人偵察機は所有しているが、グルジアイスラエル製を駆使し、ロシアとの技術力の差が如実に表れた

 冷戦末期からロシアはイスラエルとの関係構築に着手し、90年代後半から兵器の共同開発を始めた。これは第三国向けの輸出用であり、ロシアがイスラエルの技術を導入したことはなかった。軍事評論家のパーベル・フェリゲンガウエル氏は、ロシア軍需産業が先端技術の開発で後れを取っていると指摘。「先端技術を持つイスラエルやフランスへ依存を強める可能性がある」との展望を示す。

 イスラエルとの交渉に臨む一方で、ロシアはイランを相手に対空ミサイル施設「S300」の売却交渉を進めている。イラン国営通信によると、イラン国会のコサリ安全保障・外交政策委員会副委員長が21日、「ロシアとの交渉が決着し近く同システムの引き渡しが行われる」との見解を示したが、ロシア側は翌日に報道を否定した。

 S300がイランへ引き渡された場合、同国の対空防衛能力が格段に向上するため、イランと敵対するイスラエルが強く反対している。イスラエル紙「エルサレム・ポスト」(電子版)は一連の動きについて、ロシアが無人偵察機の売却でイスラエルへ圧力をかけるため、交渉についてリークしたと報道した。

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S300については
最先端対空ミサイル購入で決着=ロシアが近く引き渡し−イラン国会筋
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20081223/1229983877
で、取り上げましたが、翌日にロシアが報道を否定していたのは気がつきませんでした。

しかし本当にこの交渉成立するんでしょうか。