ガザ空爆、国連安保理が報道機関向け声明

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081228-00000037-yom-int

 【ニューヨーク=白川義和】イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザの空爆を受け、国連安全保障理事会は27日深夜から28日未明にかけて緊急会合を開き、イスラエルパレスチナ双方に「すべての軍事行動の即時停止」を求める報道機関向け声明を発表した。

 声明はガザの状況悪化に「深刻な懸念」を表明、ガザ住民への人道物資輸送を確保するため、ガザとの境界にある検問所を開放するなどの措置を求めている。

 緊急会合の開催は、アラブ連盟を代表して安保理非常任理事国リビアが要請。リビア安保理議長声明の採択を求めたが、米国が難色を示した模様だ。報道機関向け声明は安保理の公式文書ではなく、議長声明より重要度が低い

まぁここら辺の水面下のやり取りも色々あるんでしょうが、アメリカの思うがままですね。

昨日
『ガザ空爆 オバマ氏 就任早々から試練に直面』の記事酷くね?と思って調べてみました。
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20081228/1230480315
と書いたのにもうちょっと付け足したいのですが、

停戦終結後、
パレスチナイスラエル軍空爆で1人死亡 ガザ地区
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081220-00000103-mai-int

 【エルサレム前田英司】イスラエル軍は20日、パレスチナ自治区ガザ地区北部のベイトラヒヤを空爆し、パレスチナ武装勢力のメンバー1人を殺害した。イスラエル放送が伝えた。19日のガザ停戦終了後、死者が出たのは初めて。空爆の前にガザからロケット弾4発がイスラエル領内に撃ち込まれており、その報復とみられる

 死亡したのは、穏健派ファタハ系の武装集団「アルアクサ殉教者団」の一員。イスラエル側にロケット弾による被害はないという。

 イスラエルはロケット弾攻撃への「制裁」としてガザ境界の封鎖を強めており、外国報道機関のガザ入りも「治安」を理由にたびたび認めない状態が続いている。武装勢力が封鎖解除を要求してロケット弾攻撃を激化させれば報復合戦になるのは必至で、緊張状態が続いている。

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とロケット攻撃の方が先のようですね。しかし停戦中の11月の攻撃は上のエントリからリンクしているエントリに書いたように、ガザからイスラエルに向かうトンネルが見つかったという事に対してイスラエルから始まってるのですが、トンネルを掘るのは停戦合意に違反なのかとか、そもそも本当にトンネルがあったのかとか疑問はありますけどね。

またオバマ次期大統領の言葉

「自分の2人の娘が夜寝ているところに、ロケットを発射されたら、やめさせるためにできることはすべてやるだろう。イスラエルも同様のことをすると思う」と述べ、イスラエル寄りの立場を明確にした

という事ですが、パレスチナ側から見れば、イスラエルから空爆のミサイルが発射されているわけで、と思います。

選挙前には、
オバマ氏>イスラエル「変革」懸念 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080724-00000017-mai-int

 【エルサレム前田英司】中東を歴訪中の米大統領民主党内定候補、バラク・オバマ上院議員(46)は23日、エルサレムイスラエル主要閣僚、パレスチナ自治区ラマラでアッバス自治政府議長とそれぞれ会談した。オバマ氏はペレス大統領との会談で「イスラエルと米国の特別な関係を再確認する」ことを強調。さらに、スデロトでの記者会見で、改めて「エルサレムイスラエルの首都」と述べ、イスラエル支持の姿勢をアピールした。背景には、同氏の中東政策がアフガニスタンイラクに傾斜し、自国の優先度が低下するのではないかとのイスラエル側の懸念がある。

 最大紙イディオト・アハロノトは歴代米大統領の「親イスラエル」姿勢を引き合いに、オバマ氏が当選すれば「この約30年間で初の『客観的』な大統領が誕生する」と蜜月時代の変化を予測。オバマ氏が訴える「変革」は「我々が望むものかどうかはわからない」と解説している。

 一方、エルサレムを首都とする国家樹立を目指すパレスチナ側は、同地を「永久不可分のイスラエルの首都」と発言したオバマ氏に反発。だが、3月にイスラエルを訪問した共和党のマケイン上院議員パレスチナ自治区に足を延ばさなかったため、自治区ラマラにアッバス議長を訪ねたオバマ氏の対応を「バランスが取れている」と評価する声もある。

 ただ、パレスチナ側には、ブッシュ政権が代わっても米国の親イスラエル政策に大きな変化は無い、との見方が根強く、現政権下で和平交渉が妥結できなければ、仕切り直しになると危機感を強めている。

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とか
米大統領選>オバマ氏の評価、未知数 中東和平政策で
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080724-00000018-mai-int

 【ワシントン及川正也】中東和平に関するオバマ氏とライバルの共和党内定候補、ジョン・マケイン上院議員(71)の基本政策に、今のところ大きな違いは見られない。ブッシュ大統領も含め3氏とも親イスラエル路線を取り、イスラエルと敵対するイスラム原理主義組織ハマスを「テロ組織」として厳しく非難している。

 中でも、マケイン氏は最もイスラエル寄りとみられており、イスラエルが首都として一方的に併合したエルサレムを「分割されないイスラエルの首都」と主張。イスラエルでの支持率調査ではマケイン氏がオバマ氏を圧倒している。

 これに対しオバマ氏への評価は「未知数」だ。対話重視への期待感がある一方、中東問題へのスタンスにブレがあると受け止められているためだ。6月には「エルサレムは不可分のイスラエルの首都」と発言したが、アラブ諸国の反発を受けると「当事者間の交渉による」と撤回イスラエルパレスチナ双方に困惑が広がった。

 歴代米大統領イスラエル寄りの立場を取る一つの要因は「ユダヤ票」の獲得にある。米国のユダヤ人は全体の約2%(約600万人)に過ぎないが、結束力が強く政治的に強い影響力を持ち、大統領選の勝敗を左右する存在だ。

 オバマ氏のイスラエル寄りの発言も「ユダヤ票」狙いとみられる。和平促進に向け米次期政権に強力な指導力と中立な仲裁能力が求められる中、オバマ氏にとってはどこまでイスラエルパレスチナ双方から信頼を勝ち得るかが、中東訪問の評価に直結する。

 一方、イスラエルにとって最も重要なイランの核開発疑惑やイラク政策で、両氏の違いは鮮明だ。イラン攻撃も辞さない方針のマケイン氏に対し、オバマ氏は直接対話もあり得るとの柔軟姿勢だ。

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NYT紙:マケイン論文掲載拒否オバマイラク論に反論
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とか
(2008/06というと
国際情勢評議会さん
イスラエル大規模軍事演習/オバマイスラエルロビー
http://wolf66.blog106.fc2.com/blog-entry-109.html
が詳しいです。)、
ガザでオバマ支持“勝手連”「対ハマス強硬姿勢は選挙向け」
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20081021-OYT1T00813.htm

 【パレスチナ自治区ガザ=三井美奈】イスラム原理主義組織ハマスによる支配下で国際的に孤立するパレスチナ自治区ガザに、米大統領選でオバマ候補を応援する“勝手連”が発足した。

 「ブッシュ米政権の中東政策を変えてくれるはず」(幹事ムハンマド・マハディさん 52)との期待からで、米国の有権者に直接、電話や電子メールでオバマ支持を呼びかけている。

 メンバーは、ガザ中部の難民キャンプに住む20〜50歳代の15人。全員がネットカフェの常連で昨年末、「ブッシュ政権の『ならず者排除』政策が逆にハマスの政権基盤を強め、和平を停滞させている。政権交代を後押ししよう」と意気投合したという。ウェブサイトで米国の電話番号簿を入手して手当たり次第にかけたり、米国の知人を通じて「平和を求めるパレスチナ人より」と題したメールを各所に転送してもらったりして、過去3か月で1000人以上にオバマ支持を訴えた。

 オバマ氏もブッシュ大統領と同様、ハマスを「テロ組織」と見なし、対話拒否の方針を明らかにしているが、マハディさんは、「強硬姿勢は選挙向け。イランとの対話に前向きなオバマ氏なら、柔軟な政策をとれる」と意に介さない

 別のメンバーで大学生のイブラヒム・アブジャイヤドさん(21)も「黒人のオバマ氏は弱者の痛みが分かる」と期待を寄せるオバマ人気の背景には、民主党クリントン前大統領が歴代米大統領の中で唯一ガザを訪問し、和平交渉を直接仲介したこともあるようだ。

 アラビア語なまりの英語の電話に米国人の反応は様々。怒って電話を切られたり、「ガザって何?」と尋ねられたりすることもしばしばだ。電話代は1件平均12ドルかかるが、投票日までに難民キャンプで募金し、電話攻勢を強化するという。
(2008年10月21日23時23分 読売新聞)

とかほほえましい記事もあったんですけどね。

また事実
イスラエル米大統領選の在外投票、出口調査でマケイン氏圧勝
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200810310032.html

イスラエル在住の米国人による米大統領選の在外投票が実施され、イスラエルのメディアによる出口調査で、共和党大統領候補のマケイン上院議員が圧倒的な支持を獲得したことが30日分かった。76%がマケイン氏支持、民主党候補のオバマ上院議員は24%だった。

約800人の投票者を対象に調査した。在外投票は、テルアビブの1カ所、エルサレムの2カ所で実施された。

約800人のうち、70%が自らをユダヤ教徒とし、4%がユダヤ人ではなかった。52%がイスラエル国籍を保有。約三分の一が学生だった。約60%がイスラエルを含んだ外交政策が支持候補を決める上での最重要な問題と回答。9%が、最も重要な要因としてイラク戦争を挙げていた。

イスラエルに住む米国人は20万人以上とされ、在外投票には約4万5000人が参加したとみられる。

という事だったのですが、

その後は
オバマ氏の親イスラエル化期待」=父親発言を次期補佐官謝罪−米
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20081115/1226751629
という感じですね。