リトルトーキョー日本回帰の動き 40億円かけ文化の発信拠点建設へ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090106-00000612-san-int

 【ロサンゼルス=松尾理也】北米最大の日本町ながら日本企業の撤退や他のアジア系資本の参入にさらされ、消滅さえ危惧(きぐ)されていたロサンゼルスの「リトル・トーキョー」に、「日系センター」を40億円あまりをかけて建設する計画が動き出した。「日本とのつながり」を前面に打ち出したこの施設は、日系人たちが自らのルーツを問い直そうとする「日本回帰」の象徴ともいえそうだ。

 「日系センター」はレストランなど商業施設やオフィスビル、集合住宅からなる複合施設で、リトルトーキョーに隣接して残されていた約2万平方メートルの市有地の再開発計画の目玉として建設される。日本食や、アニメ、マンガを含む日本文化の発信地的存在を目指す一方、日本総領事館をはじめ政府系施設や日本企業の誘致も視野に入れている。設計は、六本木ヒルズ(東京)などを手がけた米建築事務所が担当する。

 昨年のコンペで4者が競合し、「日系」の名の通り、日系人が主体となったこの計画が勝利したことは、地元で大きな話題となった。リトルトーキョーではこのところ、外部資本による買収が相次ぎ、「日本町」としての存続も危ぶまれる事態になっていたからだ。

 一昨年、いわゆる「ロス疑惑」事件の舞台としても知られた「ホテルニューオータニ」とその関連施設が、鹿島の米国子会社から米資本に売却された。昨年には韓国系米資本がショッピングモールを買収し、韓国スーパーへの模様替えがささやかれている。

 リトルトーキョー内部でも将来を危ぶむ声が高まり、「もはや日本にこだわらず、アジア系全体に開かれた街に変身すべきだ」などとの議論が活発化していたのが現状だった。

 こうした中での日系センター建設計画は、ロスの日系社会にとって久しぶりの前向きな話題と受け止められている。開発にあたる日系米国人3世、ジョン・カジさんは「リトルトーキョー存亡の危機を迎えて、逆に日系独自の文化、さらには日本とのつながりの重要性が再認識されてきたのでは」と話す。

 ただし、景気低迷の中、頼みの日本側の反応は未知数。「古くさい」「危険」といったイメージから、顕著となっている日本企業のリトルトーキョー離れに歯止めがかかるかどうかは、今後にかかっている。

僕も10年くらい前にリトル・トーキョー行きましたけど、危険地帯に近い上日本人も減ってきているという感じでしたけど、いい意味でアメリカで影響力を維持できるなら賛成です。