白リン弾にはそんなに威力は無い。煙幕だとメッセージいただいたのですが。

続報がまだ入っていたことと、軍事に関することに関しては出来るだけ元自衛隊員の人などの意見を聞いているのですが、その人と書く前には話したんですが、もう一度話す機会が得られなかった事などで返事が出来ませんでした。

実際その元自衛隊員の人と話したのは、
イスラエル白リン弾が使われたということですが、どうですか」
「やりすぎでしょう」
「一度火がつくと水をかけても消えないとか」
「消えませんよ」
というようなやり取りだったのですが、この方からは今のところそれ以上情報は得られません。

ガザ空爆、国連安保理が報道機関向け声明
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20081229/1230576035
ではイスラエルが「白リン弾は使用していない」と言っているので、まぁあまり深入りしてもしょうがないかなと思っていたのですが、そのエントリで紹介している動画では、100人以上が負傷という話でした。ただの煙幕ならなぜ負傷者がでるのかという疑問もありますし、ハマスと民間人を区別して攻撃しているというイスラエル側が、煙幕を使うと区別が出来なくなって、かえって作戦に支障をきたすのではという疑問もあります。

また2009/01/13の報道では、
深まる白リン弾疑惑=民間人被害多数の指摘も−イスラエル
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090113-00000101-jij-int

 イスラエル軍パレスチナ自治区ガザへの攻撃で、非人道兵器とされる「白リン弾」を使用しているとの疑惑が浮上している。白リン弾によるとみられる民間人負傷者が報告されているほか、白煙の目撃情報もあり、人権団体はイスラエルに対する批判を強めている。

 白リン弾は、煙幕を張ったり、敵兵を潜伏場所からいぶり出したりするのに用いられる。消火困難で、触れると重度のやけどを負うため、使用方法によっては「民間人を焼夷(しょうい)兵器の攻撃目標」とすることを禁じた特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)第3議定書に違反するとの見方もある。

 ガザ市の医師は10日、「55人が白リン弾によってのみ引き起こされるやけどを負った」と主張。医療関係者は英紙タイムズに対し、「通常のやけどとは異なる。重度でわれわれの手には負えそうもない」と述べた。イスラエル軍スポークスマンは、負傷者が出たと医師が訴える地域では「そもそも軍事作戦を実行していない」と全面否定している。

 一方、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは声明で、9日と10日にガザ市近郊などで多数の白リン弾が空中でさく裂した様子が確認されたと指摘。市民に危険が及び、国際人道法に違反しているとして、イスラエル軍に人口密集地での使用をやめるよう求めた。

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・〔写真特集〕イスラエル軍ガザ侵攻
・〔用語解説〕「ガザ地区

とあり、やはり真偽のほどがわかりません。

ただ、
2009/01/16には
<ガザ侵攻>「イスラエル軍、国連にも白リン弾」UNRWA
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090116-00000102-mai-int

 【ニューヨーク支局】国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)ガザ事務所のジョン・ギング所長は15日、現地からのビデオ会見で、同日のUNRWA施設砲撃に「イスラエル軍白リン弾を使用したようだ」と語った。白リン弾は主に発煙に使われるが、消火が困難で人口密集地での使用は「非人道的で国際法違反の疑いがある」と人権団体が批判している。今回のガザ地区侵攻で同軍による白リン弾使用を国連が事実上確認したのは初めて。

 ギング所長によると、砲撃は14日夜から15日まで続き、数百トン分の食料や医薬品など人道支援物資が焼けた。燃料運搬トラック5台も炎上したが、白リン弾攻撃によるものだったと見られる。ギング所長は「においや炎上の様子は白リン弾だった」と語った。

 砲撃に抗議した潘基文(バンギムン)国連事務総長に対し、オルメルトイスラエル首相は施設内からの武装勢力の攻撃に反撃したと釈明している。しかし、ギング所長は「武装勢力は存在せず、施設からの攻撃もなかった」と明言、イスラエル側の説明を否定した。

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で、白リン弾使用の目撃例が出ていること、またその燃焼力が強いことがうかがえます。

で、結局のところ、
<ガザ攻撃>白リン弾使用の非難受け、イスラエルが調査
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090117-00000021-mai-int

 【エルサレム高橋宗男】イスラエル軍パレスチナ自治区ガザ地区攻撃で、消火の困難な白リン弾が使われた可能性が高いとして、人権団体や国連がイスラエル軍を非難していることを受け、同軍は白リン弾が使用されたかどうかを明らかにするため調査班を設置した。イスラエル紙イディオト・アハロノト(電子版)が16日に伝えた。

 イスラエル軍毎日新聞に「白リン弾は使用していない」とコメントしたほか、アシュケナージ参謀総長は国会の委員会で「使用しているのは発煙弾」と説明している。

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と調査が行われるようです。ただ、クラスター爆弾の時のように各国から非難なども出ていないようですし、人口密集地で使うことの是非はともかくとして、即座に非人道的と言えるものではないのかもしれません。