ベルリンの壁崩壊、きっかけはやらせ質問…記者本人が証言

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090420-00000982-yom-int

 【ベルリン=中谷和義】1989年11月9日の東ドイツ政府(当時)の記者会見で、東西冷戦の象徴「ベルリンの壁」が崩壊するきっかけになった質問をした西側記者が、「旧東独高官から質問するよう事前に促された」と、最近になって証言した。

 当の高官は3年前に死去し、真相はわからないが、会見が壁崩壊の「呼び水」として計画的に行われた可能性を示し、ドイツで話題を呼んでいる。

 証言したのは、イタリアANSA通信特派員だったリッカルド・エーマン氏(79)東独の支配政党・社会主義統一党のギュンター・ペチュケ中央委員会委員が「(国民の国外旅行制限を緩和する)旅行法について必ず質問すべきだ」と電話してきたという。

 当時、東欧で広がった民主化運動のうねりを受け、第三国経由で脱出する東独国民が急増。同国は厳しい旅行許可条件を緩め、いつでも外国に行けるようにすることで、急激な人口流出を防ぐ必要に迫られていた。

 エーマン氏は記者会見で「旅行法案は大間違いではないか」と質問。同党スポークスマンはこれに対し、外国の親族を訪問するなど特別の理由がなくても申請があれば出国ビザを発給するとの新方針を説明し、「即座に」実施すると述べた。

 実際には翌10日からの予定で、ビザ発給にも時間がかかる見通しだった。しかし、記者会見をテレビ生中継で見ていた市民が直ちに壁に大挙して押し寄せ、30年近く東西ベルリンを分断していた壁の通行がなし崩し的に自由化された。

上のは昨日の読売新聞なんですが、今日の時事通信では
ベルリンの壁崩壊、仕組まれる?=「東独幹部が質問要請」と記者証言
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090421-00000072-jij-int

 【ベルリン21日時事】「ベルリンの壁」が崩壊するきっかけとなった旧東独スポークスマンの記者会見での発言を引き出した記者がこのほど、ドイツのメディアに対し、「東独幹部から事前に質問を要請された」と証言した。事実なら、壁崩壊の引き金となった会見が仕組まれたことになる。ただ、この幹部とされる人物は2006年に死去しており、真相はやぶの中だ。

 東独国民の国外脱出が急増する中、支配政党・社会主義統一党のシャボフスキー政治局員は1989年11月9日の記者会見で、国民の海外渡航制限を緩和する旅行法について説明。イタリアのANSA通信の記者だったリッカルド・エールマン氏(79)の「いつ発効するのか」との質問に、同政治局員は「直ちに」と回答した。

 発効予定日は実際は翌10日だったが、このニュースが伝わると東ベルリン市民が壁に殺到。東西ベルリン間の通行が事実上、自由化され、壁は崩壊した。

 エールマン氏によると、会見直前に党幹部から電話があり、「旅行法に関する質問を忘れるな」と促されたという。同氏は「質問は偶然ではない」と述べた。この幹部は、東独国営通信を率いていたギュンター・ペチュケ氏と伝えられている。

 一方、シャボフスキー氏は、発言は自然な質疑応答の中で出たと強調。エールマン氏の「新説」は「全くばかげている」と否定している。

と否定されてますね。シャボフスキー政治局員というのが上の読売のスポークスマンなんでしょうか。あとこれは北朝鮮脱北者を念頭に置いた発言なんでしょうか。