首相、プーチン氏に「56年宣言では未来永劫解決せぬ」

http://www.asahi.com/politics/update/0522/TKY200905220001.html

2009年5月22日15時28分

 麻生首相が、今月12日にあったロシアのプーチン首相との首脳会談で、北方領土問題について「『(歯舞、色丹二島の日本への引き渡しを定めた)56年宣言』では未来永劫(みらいえいごう)解決しない」と述べ、四島一括で問題を解決するよう求めていたことが分かった。日本政府関係者が明らかにした。だが、プーチン氏は慎重な姿勢を崩さなかったという。

 首相は21日の参院予算委員会でも、森首相当時に政府が模索した、歯舞、色丹を国後、択捉と切り離して先行決着させる「段階的手法」について「やろうとしていない」と断言「(四島の)帰属が確認されれば実際の返還時期や対応等々については柔軟に対応する」と述べた

 関係者によると、首相はこうした考えを12日の首脳会談の全体会合で表明。約15分間のプーチン氏との1対1の会談では「7月の(G8サミットの際の)首脳会談で、しっかりした回答を聞きたいと思っている。(サミットに参加する)メドベージェフ大統領に今日の話を伝えて欲しい」と念を押したという。

 プーチン氏は「7月の会談では、ロシア側の考えをきちんとお伝えする」と確約。また「この問題について、大統領と私の考えは完全に一致している」と述べた

 ただ、プーチン氏は会談の中で、56年宣言の有効性を00年9月の日ロ首脳会談で自ら認めた経緯を踏まえ、「国内にはいろいろな反対や批判があったが、自分が56年宣言に戻した」と、二島引き渡しを認めることも困難な決断だったと強調した。

 さらに北方領土問題の解決が難しい理由として、ロシア国内の世論のほか、ソ連崩壊後にクリミア半島の帰属をロシアと争ったウクライナや、第2次大戦の結果ソ連領となったバルト海沿岸のカリーニングラード州に言及。領土問題で日本に譲れば、近隣の領土問題が再燃しかねない危険があると指摘したという。

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 またプーチン氏は首脳会談に先立つ森元首相との会談でも、56年宣言を「交渉プロセスの出発点」と位置づけた01年のイルクーツク声明を「動かしたくない」と述べた。

 一連のプーチン氏の発言から、日本政府内では7月のサミット時にメドベージェフ大統領が踏み込んだ提案をする可能性は小さいとの見方も出ている。外務省幹部は「言葉だけで意気込みを示したり、共同開発のような考え方を提示したりする可能性がある」と指摘する。(丹内敦子)

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 ■56年宣言 日本とソ連が1956年に署名した日ソ共同宣言の通称で、日ソ両国の戦争状態を終結させて国交を回復させる、とした。宣言には、平和条約交渉を継続し、締結後に歯舞、色丹二島をソ連が日本に引き渡すとの合意も盛り込まれた。日本政府は、この時に平和条約を締結できなかったのは択捉、国後の領土問題が残っていたから、としている。

麻生首相はやはり強気ですね。しかし
ニッポンは資源大国だった「燃える氷」2018年度に商業化
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20090214/1234613217

ロシアが北方領土で金鉱探査
とあったので返すつもりはないんじゃないでしょうか。