<露首相>給与の不払いで経営者しかる、抗議の住民は喝采

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090608-00000026-mai-int

 【モスクワ大木俊治】ロシアのプーチン首相が4日、給与の不払いなどで住民の抗議運動が起きたサンクトペテルブルク近郊の企業城下町に乗り込み、国家予算を投入して騒ぎを決着させた。首相が企業経営者をしかりとばす様子は国営テレビでも放映され、プーチン氏の「神通力」を国内に知らしめる狙いもあったようだ。

 首相が訪れたのは、サンクトペテルブルクの約180キロ東にある人口約2万人の町ピカリョボ。町の経済を支えるセメント企業など3社が経済危機で今年初めから事実上の操業停止に追い込まれ、給与の不払いが続いていた。2日には約500人の住民が抗議のため幹線道路を封鎖する騒ぎが起きた。

 首相は4日、工場を視察後、富豪で知られるデリパスカ氏ら企業経営者や地元行政幹部と面会し、「何千人もの人が君らのプロ意識の欠如と貪欲(どんよく)さの犠牲になった」と一喝。政府が約4000万ルーブル(約1億2000万円)の緊急支援を送金したと伝え、操業再開を約束する文書に署名させた

 現地からの報道によると、住民は「我々は勝った」と首相の介入に喝采(かっさい)を送った

 ロシアで最も経済危機の影響を受けているのは経済を特定の企業に依存し、失業者の受け皿がない地方都市。政府はこうした地方から社会不安が拡大するのを懸念しており、首相のパフォーマンスはこうした騒動の芽を早期につみ取る狙いもあったとみられる。一方で、同様の政府の介入を求めて、同様の騒ぎが各地で起きる危険性もはらんでいる

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いつか政府の救済も無理が出るとしたら、早く騒いだ方が有利ですね。