中国のレアメタル輸出規制、WTO違反…米とEU提訴へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090623-00000609-yom-bus_all
【ワシントン=岡田章裕】米国と欧州連合(EU)が、中国によるレアメタル(希少金属)などの金属素材の輸出規制がWTO(世界貿易機関)の協定に違反するとして、協定に基づく協議を求めて提訴する方針であることが22日、わかった。
ロイター通信が報じた。米オバマ政権としては、初の対中提訴となる。協議が決裂した場合、米欧はWTOに紛争処理小委員会(パネル)の設置を求める。
中国は有数のレアメタル産出国だが、ハイテク産業の成長とともに自国向けの安定確保を重視し、様々なレアメタルに輸出制限をかけ、輸出税も課している。
米欧は、レアメタルの国際価格が高騰し、中国国外の企業が不利益を受けると主張し、中国側に是正を働きかけていた。中国のレアメタルへの依存度が高い日本も、経済産業省が2008年の報告書で、輸出税についてWTO協定違反だと指摘していた。
対象となる金属素材は、シリコン、タングステンなどハイテク産業用の重要素材で、携帯電話の液晶画面に使われるインジウムなども含まれるという。
中国のWTO違反のニュースはいろいろありましたが、レアメタルの種類がまちまちなようで。
■「レアメタル輸出制限」 米、中国をWTO提訴
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090624-00000109-san-int
【ワシントン=渡辺浩生】カーク米通商代表部(USTR)代表は23日、記者会見し、中国が鉄鋼やアルミニウムの原材料となるボーキサイト、マグネシウム、マンガンなどのレアメタル(希少金属)の輸出を制限しているとして、世界貿易機関(WTO)に提訴したと発表した。提訴には欧州連合(EU)も加わった。オバマ政権発足後、米国が中国をWTO提訴したのは初めて。
USTRによると、これら希少金属の世界最大の生産国である中国は、国内企業への供給を優先するため、輸出割り当てや輸出税を設けるなど、WTO加盟時に撤廃を約束したルール違反の制限を継続。この結果、海外企業は、調達を制限され、国際的な市場価格の上昇を招いたとしている。カーク代表は記者会見で「米国の製造業に公正な競争環境を提供し、雇用を増やすために提訴に踏み切った」と語った。
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他のニュースによるとアメリカは2年以上前から批判していたそうで。
■米国、原材料の輸出制限で中国をWTO提訴=USTR代表
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090624-00000902-reu-bus_all
[ワシントン 23日 ロイター] カーク米通商代表部(USTR)代表は23日、中国が亜鉛やスズなどの原材料の輸出を制限しているとして世界貿易機関(WTO)に提訴したことを明らかにした。
欧州連合(EU)も提訴に加わると発表した。米国とEUはこれまでに亜鉛・スズ・タングステン・黄リンなどの原材料について、中国に関税引き下げや輸出量の拡大を求めていた。
カーク代表は記者会見で「2年以上も中国に対しこのような不公平な制限を撤廃するよう求めてきたが成果がなかった。本日WTOに提訴する。これは中国の国内産業を不当に優遇する意図的な政策とみられ、われわれは憂慮している」と述べた。
同代表は中国に対し正式に2国間協議を申し入れたことを明らかにした。話し合いが不調に終わればWTOに紛争処理小委員会(パネル)の設置を求める。
レアメタルはアフリカと思っていましたが、中国でも出てるんですね。WTOも欧米の意見を通すための機関という気もしてしまいますが。